【ONE PIECE】サキエルがほほ笑むのは...
第65章 境界線
Side.???
「シュロロロロ…今日の子供たちも大量だ。これでジョーカーにいい報告が出来るぜ」
「そうですねマスター。」
ここは新世界、俺はいま子供を誘拐してきたところだ。船を進め自分の研究所に戻る。
「ま、マスターッ!!」
「なんだ、騒々しい」
「海に人がッ!!落ちてますッ!」
「ん?」
気になった俺は体を毒ガスに変えて、海に浮かぶ人を見に行った。
「こいつァ…なかなかいい女だ。研究所に連れて帰って研究材料にしてやる…シュロロロロ」
体を抱き上げるとかなり冷えている上に、傷だらけだ。
「チッ…めんどくさいが手当てが先か…」
船に戻りすぐに手術台の準備をさせる。これでも人体実験をしている。多少の医療の心得くらいなら持ってる。
「ま、マスター…そりゃ誰ですか?」
「知らねェ…研究材料にすんだよ。黙ってろ?シュロロロロ」
体はいくつも刺されて貫かれている。
「こんなのでよく生きてんなァ…こいつも」
傷を縫い合わせたり、消毒をしたり、内部も損傷はあるが動いてるならなんとかなんだろう。
「あァ…こりゃだめだな」
片目、潰されてやがる…
こんなに傷だらけで…一体何をしてきたんだ?戦争でもあったのか?
普段研究所から出ることがねェ俺は世界の情勢なんて知るわけがなかった。
「お、そういえばいいもんがあったな」
この間オークションでなんかに使えると思って落とした義眼。
「こんなところで役に立つとな…シュロロロロ」
奇跡の石と言われるジェダイトを黒目に当てはめて作られたこの淡い緑色の義眼。
「お前にはバッチリ働いてもらうからな?シュロロロロ」
死んだ眼球を捨てて、処置を施し、そして義眼を入れる。
「元の色は淡い赤か…淡い赤に淡い緑…お前にはお似合いじゃねェか!!そうだな…お前の呼び名は…ドール。お前は俺のオモチャだ。」
高笑いが船に響く、途中でやってきた部下はあと数分のうちに着港することを伝えてきた。
「シュロロロロッ!!さあ、研究を続けようか。」
ドールは船がついても、部屋に寝かせても、一向に起きなかった。
「どうなってる?死んでやがるのか?」
息を確認するもスースーと音は立てている。
「なぜ起きない…」
「ジョーカーから連絡がッ!」
「あァ、すぐにいく。」
ドールはそのままに俺はジョーカーの電話をとりに行った。