【ONE PIECE】サキエルがほほ笑むのは...
第63章 落し前戦争の開戦
『ゲホッ!!』
「それで終わりか?思い出したが、お前…あの戦争の時にイカレた目をしてた奴だろ?」
『イカレたって言ってくれるわね。』
「あの格好になれ。俺ァはあの強さと闘いたい」
『はい、そうですかッ!!ってなるわけないでしょう!!水龍の舞!』
地中深くから水を集めて、シリュウを攻撃した。
「ッそんなのに当たるわけないだろッ!」
『それはあなたが決めることじゃないのよ!大蛟玉ッ!!』
後ろから海の水を回して、大蛇を作りシリュウへ向けた。そちらに目線を向けた時、後ろから水薙刀を使い、背中に傷をつけた。
『ッ浅かった!!』
「フッ、こんなのマゼランの野郎に比べれば生温いもんだな」
いまだタバコを加えたままのその男に怒りがあげた。地面が大きく傾く、闇が地面を覆い尽くす。
「あっちも派手にやってるじゃねェか」
『首…もらうよッ!!剃!!』
一瞬のよそ見をついて、私はシリュウの間合いの中に入った。
「ックソガキがッ!」
『私はここでは死なないッ!!』
ぐさりとダガーがシリュウの左胸に刺さった。
「ッグァ…ゲホッ!!」
『心臓じゃなかったみたいね…申し訳ないことをしたわ…』
「は、残念だったなッ。俺はまだやれる」
刀を向けてきたシリュウは左胸を庇っているような動きだった。
『ここを越えなきゃ…誰も救えないッ!!』
「ほざけ、家族ごっこをいつまでも続けるガキに俺は負けないッ」
『家族ごっこ? ごっこだったら命はかけないのよ!!!』
シリュウの振り上げた刃、私の突き刺した刃は交わることなく互いの体に沈んだ。
『グッ…粘球ッ』
攻撃を仕掛けた時にそのまま、刀を止めてシリュウの頭に水の玉をかぶせた。
「ガボッ、ガッッ、」
息ができないのだろう。外そうと必死になっている。
『私は家族のために負けられないの。水薙刀、武装色硬化!!』
もがき苦しんでいるシリュウをそのままに私は右側から左側へ大きく刀傷を付けた。血が勢いよく噴射して、シリュウはその場に倒れた。
『…ハァハァ…ッ死んでくれるといいんだけど。』
粘球を外して息を確認するが、わずかにある。
『あと数時間ってところかな…そのまま死んで。』
私は次の敵のところへ向かった。肩から流れる血は止まることなんてなかった。
『ッ水散弾ッ!!!』
「アンッ!!」
「ッチ、大海の天使か」