【ONE PIECE】サキエルがほほ笑むのは...
第62章 見つけた敵
私は2日目は島の路地等で情報収集に明け暮れると決めていた。表の道から細道へ入るとそこには町の不良たちがうろうろしていた。
『あの…聞きたいことがあるの』
「ん?なんだ嬢ちゃん。」
『探してる人がいて…黒い髭の大男なんだけど。』
「そんなのどこにでもいるぜ、他の特徴はねェのか?」
『ゼハハハハって笑うわ。あと、悪魔の実の能力者よ』
「うーん、知らないな。」
「ここら辺では見てねェ」
『そう、ありがとう』
次へ進む。同じように質問をするとやはり“来てない”“見たことない”と言う人ばかりだった。
『この航路には進んでないってことかな…』
やっと近づいたと思った時に情報がなく焦りを感じていた。
「おいおい、こんなところでお嬢ちゃん1人でいると連れ去られちまうぜ?」
「イヒヒヒヒ、そうだぜ?」
いつのまにか深いところに入ってしまったのか、周りをぐるりと囲まれていた。
「大海の天使だろ?あんたのことを海軍に連れて行けば俺たちは大金持ちだぜ!」
「大人しく捕まってくれや」
下劣な笑みを浮かべている男たちはざっと20人と言ったところだろうか。
『捕まえてみてよ』
そう挑発的な笑みを向けると男たちは一斉に剣をこちらに向けて攻撃をし始めた。
「おらッ!!」
『よっと…』
新世界といえど覇気を使えないものもそこらへんにいるのだ。
「くそッなんであたらねェんだ!!」
『あんたたちが弱いからよ。』
足のベルトシースからダガーを抜いて、水を纏い剣にする。
「ち、小さいダガーが…」
「剣になりやがった…ッ!!」
『貴方たち、ゼハハと笑う黒い髭の大男を見てないかしら。』
「はッ、しらねェな!!」
「お前を倒した後はッ!!不死鳥や白ひげの首をとりに行くんだッ!!」
「あんなぬくぬくと家族ごっこをしてる奴らなんかすぐに殺ってやるぜ!!」
「火拳っつうガキもいたなッ!!」
男たちは私が白ひげに所属していることを知っており、なおかつ次に家族を狙うのだと親切に教えてくれた。
『そう…じゃあ、生かしておけないわね…』
「ほざけッ!!」
そう腕を振り上げた瞬間、ブシャッと上がる血飛沫…下に落ちている剣を持っていたはずの男の腕。
「ギャぁぁぁッ!!お、俺の腕がッ!!」
『私、家族を馬鹿にされるのも狙われるのも嫌いなの。』
武装色を纏った剣で男たちを次々と殺して行った。