【ONE PIECE】サキエルがほほ笑むのは...
第7章 再会と約束
それから数時間は逃げ回るのに必死だった。
いやだって、あの人…最後の方やばかったよ。
「おい、逃げんな!俺の女になれよ!そんでもって抱かれろ!」
『へ?はッ?! 意味わからないんですけど?!』
「いいから! 俺はお前みたいに美人でもガキでもOKだ!!」
『いや、ほんと勘弁して!!!!』
「アンッーーー!! 俺の女になれ!」
みたいな感じ…ほんとしんどい。なんなんですか。
「島が見えたぞー!!!!」
「モビーディック号もあるぞー!!!!」
「戦闘だァァァ!!!!」
「「「いや、ちげーよ!」」」
意気揚々と声を上げ、皆が甲板に集まってくる。
『はぁ…向こうの監視船もおそらく巻かれているんでしょうね。
また会うとは思いませんでしたが…』
「お、なんだ?! 知ってるのか!! 白ひげのこと!!」
『そりゃ、四皇の1人ですから知ってます。あと、この船と会う前に会ってます。』
「おい、そりゃねェよ! アン…おまえ、あの時知らないって言っただろ!!」
『言ッ…いましたね…ま、状況が状況だったので仕方ないと思います。』
「そうつんけんすんなよ…な、俺の仲間になれって。」
『どこからそういう流れになったのかさっぱりわかりません。
ってか、そろそろ外してください。これ』
ジャラッと音のなるそれは、もうだいぶ慣れてしまった海楼石の手錠だ。
「お、わりィわりィ!おい!」
声をかけると船長さんは鍵を持ってきた。
『あ、ちょっと待ってください。 自分でします』
「能力者が無理すんなよー! 俺が外してやるよ!」
シャンクスは足首に触れてきたと同時にその手を上下させ足を気持ち悪いくらいに撫でてきた。
『やっ…ん…ッ触らないでください!!』
手錠がカシャンと外れた瞬間に覇気を纏い思いっきり蹴りを入れた…が当たらなかった。
「いいだろ、足くらい…減るもんじゃねェ!だっはっはっは!」
『もう二度と近くに来ないでください。』
冷たい目で見ると、すぐに謝ったきたが嫁入り前の体に触れるなんて許されたものじゃない。
「「「「お頭がわるい」」」」
みんなが口々にそういうので拗ねて今は甲板の端で丸くなっていた。そして、その時はきた。モビーディック号の横に位置づけられたレッドフォークス号…そして睨み合う海賊たち。
私はこそっと後ろに隠れていった。