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【ONE PIECE】サキエルがほほ笑むのは...

第60章 遅れたが…


マルコがしまの偵察へ向かって翌朝、わたしは1番隊執務室にて隊長代理の仕事をしている。

「アンー遊ぼうぜー」
『ふざけんな、帰れ! ってか、予算案は?』
「しらねッ!」
『エースがやらないと…2番隊は3日とも船番がしたいんだね。』
「いや、待て!!すぐやってくる!!」

エースは“デュースぅぅ!!!”と叫んで部屋を出ていった。

「アン副隊長は仕事の鬼っすね。」
『え?』

ーあんたのその仕事の鬼みたいなとこ嫌いじゃなかったよ。

「い、いや…深い意味はないっすよ!」
『ふふ、大丈夫よ。』

書類をみて対処できるものは回していく、その都度隊長たちが予算案や仕入れたいものを書類にまとめてくるので、話をした。

『今回は弾仕入れるんだね。』
「そうさね。ここんとこは敵船もなく航海してるからな…流石に尽きちまう前にな。」
『ん、了解。』
「アン、お前さん…」
『なに?』
「なんかいいことあったんだろ?」
『…どうして?』
「顔が緩んでるのさ。」

流石にイゾウは鋭い…。

『なにもー。』
「マルコと寝たか?」
『ブッ!!なにをッ!!』
「なんだ、違うのかい。じゃあ、キスでもしたのかい?」
『ッ!!』
「くくく、わかりやすいな。だが…妬けちまうな。」
『…からかってるでしょう?』
「なんだ、わかってたのかい。つまらないな。」
『ほら、終わったなら出て!!次の人どうぞー!!』

大きな声でかけると扉が開き、ナミュールが入ってくる。

『ほら、イゾウ!!』
「悪かった…んじゃ、頑張れよ。マルコ代理!」

イゾウはニヤニヤと笑いながら部屋を出ていった。

「よかったのか?」
『いいの!ナミュールは何かあった?』
「いや、特に入用のものはなかったな。だが、この間の訓練で剣やらが少し壊れているものが多くあったからなそこをなんとかしたい。」
『うん。わかった。武器屋があったらいいけど…。』

そんなことを言っていると電伝虫が鳴った。この眠たげな目は…!

「マルコだな。俺のはもういいか?」
『あ、うん。武器屋があるかは確認しておくね。』
「あぁ、頼む。ゆっくり話せよ。」

ナミュールは暖かい目を向けて、部屋を出ていった。そのあと“しばらく電話中だ”と言ってくれていた。

『気をきかせてくれたのかな?』

電伝虫の受話器を上げると“遅ェよい”と聞こえた。
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