【ONE PIECE】サキエルがほほ笑むのは...
第59章 節分とは
『ッご、ごめん』
「すまねェッ!!」
剣を引くとマルコから降りた拳骨はいつものものだった。
「馬鹿なことで争ってんじゃねェよい!!」
『エースが悪い…』
「すみませんでした。」
ダガーを先ほどと同じところベルトシースに直した。
「ね、ね、アンちゃん。そのエロい道具どうしたの?」
『エロくない、これはミホークにもらったの。』
「小さめのダガーだが、切れ味はいいみたい。」
ハルタはさっきの一瞬でどの程度のものなのかわかったようだ。
「当たり前だろう、大剣豪鷹の目が半端なものを選ぶものか。」
「そうだよね〜、にしてもセンスいいわ。その絶対領域にあるベルトシース、出すときのあの足。堪んないッ!!」
『サッチ、気持ち悪い』
「それは僕も思った」
「同感だよい」
冷たい目線を送るみんなにサッチは端っこでしょげていた。
『ったくそんなことばっかり考えてるから部屋にあるのが妹モノって意味わからない趣味になるのよ?』
「ッアンちゃん!!///」
『…ふん!部屋に戻る!!』
食堂に集まっていた人の波をかき分けて部屋に帰った。
Side.Marco
流石の俺もあの脚にはクるものがあったよい。
「ってか、サッチ…妹モンってのはやめとけ」
「ばれるぞ」
「気持ち悪いよい」
そう言い放つとまたサッチのやつは隅っこでシクシク泣いていた。
「マルコ隊長ー!!!次の島の場所がわかりました!!」
「すぐいくよい」
俺は操縦室に向かう前に、“食堂の散らかりを片付けておけ”とまだ残っている奴らに言うと“そりゃねェっすよ”なんて反感の声が聞こえたが無視をして向かった。
「どうかしましたか?」
「あ?なにがだよい?」
「顔、怖いですよ」
どう言う意味だ、と聞こうと思ったが…思い当たることがあったのでやめた。
アンはあの誕生日以降からもらったものを身につけるようにしている。革命軍の小僧からもらっていたネックレス、鷹の目からもらったと言うダガーとベルトシース、九蛇の女帝やナースたちからもらった服…。
「なんか気に入らねェよい」
見苦しいほどの嫉妬だと言うのはわかってるよい。だが、今回俺は何も渡してないのが裏目に出た。せめてなんか身につけてくれるもの…
「隊長!!聞いてますか?」
「あ? すまねェ、聞いてなかったよい」
ったく情けねェ…。