【ONE PIECE】サキエルがほほ笑むのは...
第6章 一難さってまた一難
[また、おめェんとこの酒か。まァいいだろうグララ…その航路を先に進むと俺たちの縄張りの島がある。そこで待ってるぜェ…グララララッ!]
「ああ、わかった! 楽しみに待っててくれ!」
[うるせェ…小僧っ子がさっさと来やがれ…ガチャ]
そう言うと通信は切れたようで…電伝虫は大人しくなった。
『わー、すごく帰りたい。』
「おいおい、そらァ約束が違うぜ!!」
『…分かってます。』
ちッ…もう会うことがないと思ったからあんなことを言ったのに。こんなに早く再開するなんて思わなかった。
ワイワイと賑やか…こんなに明るい宴は初めて思わず笑顔が漏れてしまう。彼らは敵なのに…!
海を眺める…そこは夜の暗い海。何もかもが闇に溶けていて空と海の境目がわからない。こんな日は考えなくていいことを考えてしまう。
「なんか悩んでんのか?」
『…船長さんも人のことを心配したりするんですね。』
「おいおい、おまえの中で俺はどんな奴なんだ。」
『え、さっき言いましたg「いや、やっぱりいい!」そうですか。』
「で、なに悩んでんだ? おれが聞いてやるよ。」
『……まぁ、人に話すと楽になると聞いてます。ある昔話なんですが、主人公は…双子なんです。』
ーーー
ーー
ー
昔々、この世の2つの命を犠牲に2つの命が新しく産まれました。しかし、守ってくれるものはなく、2人は互いに互いを支え合って生きていました。物心つく頃、彼らは1つの現実を聞かされるのでした。
「あいつはやはり死んでよかった」「あいつこそ悪の権化」
「あんなやついなくていい」
そう、彼らの父親は大悪党で処刑されたばかりだったのです。
みんながそのものの死を喜びました。ふと彼らは思うのです。
…そいつに子供がいたら。彼らはそれを聞き回りました。
もちろん答えはすでに出ていました。
「そりゃ、全員処刑だ。」「あいつの子供ならそら悪魔の子だ」
彼らは味方もなく死だけを宣告されたような気持ちでした。
「私たちが生まれた意味はなんだろう…」
「俺は…世界に俺と言う存在を認めさせたい。父親がどうのってことじゃない。俺は……」
そして、彼らは生まれた意味…生きる意味を探す旅を始めたのでした。
『この話の続きはわかりません…どう思いますか?
彼らの生きる意味ってなんだと思いますか?』
横を振り向くと船長さんは口を開けた…