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【ONE PIECE】サキエルがほほ笑むのは...

第56章 赤髪の縄張り


「アンは…」
『もちろん出る。私はみんなを殺すために行くんじゃない。決着をつけて、無事に海に帰るために戦うんだ。』

そのあとシャンクスもベックも何も言わなくなった。

「あんたら、何話ぃよん?手羽先持ち帰りできたで?」

そう言って、かなりの量の手羽先を持ってきてくれた。

「暗い話ばっかりしてたらきんこばりするで?」
『きんこばり??』
「拳骨って意味ですよ。」

ユキさんにそう言われて、クスッと笑うとみんなも笑顔になった。

「そうだな、おばちゃん、すまねェ!!」
「あんたらいい男なんから、仲良くしよい?」
『よい?』

そう言われたのでまたマルコを見るとまた小突かれる。

「しつけェよい。」
『ごめんなさい。』
「だぁっはっはっはっはっ!!」

しばらくご飯を楽しんだ後、船を戻った。

『ただいまッ!』
「おう、お帰り、アンちゃん、マルコ」
「準備はどうだよい?」
「おぉ、バッチリだ!」
「アンー、お土産は?」
『はい、シャンクスおすすめの手羽先!』
「よっしゃぁ!!!」
「おいおい、一人で食うなよ!!夕飯に出すから俺に寄越せ!」

エースは手羽先の包みを持って、サッチから逃げ回っている。私は船を一度降りて、港に立っているシャンクスに声をかけた。

『シャン…』
「ん?なんだ?」
『ありがとう。島に入ることを許してくれて。』
「いいんだ、困ったときはお互い様だろ?」
「元気でやれよ。」
「またこいよ!!」
「待ってるからな!!」
『うん。』
「約束だ。」
『え?』

シャンクスは右手を出して小指を立てていた。

「必ず生きてもう一度会いに来い。必ずだ」
『…わかった、これじゃあ死なないしね。必ず生きて会いにくる。』

小指同士を絡める約束なんて子供っぽいけど、それで満足してくれるならいい。

「最後にお別れのキスしてくれ。」
『は?』
「なんだよ、ダメなのか?」
『なんで、こんなにキスばっかり?やっぱり皆してキス病にでもかかったんだわ。』
「「「は?」」」
『この間からレイリーさんとかサボとかイゾウとかなんな…の…あ』
「ほー、それはどう言うことだい?」
『いや、その…ね。あはは。じゃあね、シャン!』

ほっぺにちゅっとキスをして船に上がった。

「アンー、愛してるぞー!!」

なんか言ってるが無視して船は出港した。
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