【ONE PIECE】サキエルがほほ笑むのは...
第56章 赤髪の縄張り
かなり体力を削ったが、なんとか着いてよかった。港に船をつなぎエースはさっき親父様に言われていた通り、船番をすることになり“うまそうな匂いがするのにー”と親父様に交渉していたが、“ダメだ”と言われて仕舞えば何もできなかった。
『お土産買ってくるからね』
「おい、アンー!!行こうぜー!!」
『はーい。』
この島ではシャンクスがどうしても連れていきたいという居酒屋に向かう…確か名前は…
「Ofukuroだ!」
「そんなにうめェもんがあんのかよい」
「まァ…な?あと、たまにいい情報が集まってる」
『ふーん…私行く!』
「俺も行くよい。4番隊の指揮の元、食料の調達をしろよい。あいてる奴らで船のチェック、見張りを頼むよい。」
「船から降りるのいいのか?」
「構わねェぞー、マルコ!!」
「…だそうだ。問題は起こすなよい!!」
「「「おォォ!!」」」
赤髪についていくとマルコとベックマンもついてくる。お目付役ってところかな?
「無理すんなよい?」
『大丈夫だよ。それに聞きたいこともあるの。』
「そうかい。」
しばらく街の中へ進んでいくと、あんまり綺麗とは言い難い店が見えた。黄色の看板には【Ofukuro】と書かれている。
「ここのおばちゃん、めっちゃ面白いんだ!」
カランとなる扉を開けて中に入ると、意外賑わっていてビックリした。
「いらっしゃいませ〜、4名様ですか?」
可愛らしい店員さんが人数を聞いてきたので、“そうです”と返すとカウンターに近い席を案内してくれた。
「あんたら…よう来たな〜、今何しぃよん?」
「おぉ、おばちゃん!久しぶりだな!何するも何も俺たちァ海賊だぜ?」
「そやった〜?」
あははと笑うおばちゃんはユミコというらしくノリの軽い感じがシャンクスにもよく似てる。だから、波長も合うんだろう。
「おばちゃん、あの手羽先!!」
「わかっとるで〜」
『あ、あの…』
「ん、どうしたん?」
『ちょっと聞きたいことがあって。』
「おぉ…言ってよぃ?」
『よい?』
チラッとマルコを見るとコンと頭を小突かれた。
『黒いひげで「ゼハハハハ」と笑う男がここに来なかった?』
「…アン?」
「あーあー、あいつらやりー?ユキちゃーん?」
「はーい?」
ユミコさんは店員さんに声をかけた。先ほどの席を案内してくれた子で名前はユキさんと言うようだ。