• テキストサイズ

【ONE PIECE】サキエルがほほ笑むのは...

第55章 歳を重ねて…


『簪?』
「髪につけるんだ、髪飾りみたいなもんで…って分からねェか。ちょっと貸してみな。」

そういうと、イゾウは髪を少しいじって最後に簪をさしてくれた。

「こうやって使うのさ。」
『へぇ〜、すごーい!』

扇に海のようなグラデーション、そして、下に垂れてるようにつけられている青い玉。

「その玉は…アクアマリンだ。海の秘宝って言われてる宝だからな、お前にはぴったりだろう?」

ニヤリと笑うシャンクスに少し負けた感じがしたが、綺麗なものをもらって満足だ。

「ワの国のものだったんだな〜」
「あァ…大方ワの国の奴が外に持ち出したんだろ。」
「あァ…確かに一点ものって言ってたな。」
『ねェ見て、可愛い?親父様』

いつの間にか出てきていた親父様に笑顔で見せる。

「グララララッ! いいものをもらったじゃァねェか。」
『うん、みんなたくさんくれてすごく嬉しい!!』

頭を優しく撫でられると、また嬉しさが溢れる。

「そういう顔も出来るんだな。なぁ、ベック」
「まるで子供のようだな」
「うちの妹は可愛いだろ?」
「やらねェよい」

すごく気分良く、親父様のところに座っていた。が、その時に船内から大きな叫び声がいくつか聞こえた。

『何事?』

マルコとイゾウと顔を見合わせていると、サッチがすごい慌てた様子で甲板に走ってきた。

「ねェッ!!!」
「何が?」
「ねェんだよ!!」
「だから、何がだよい。」
「食糧がッ!!!」
「「はあァー?!」」
『なんで? 宴をしたから?』
「いや、昨日の宴前まではちゃんとあった。1週間分は残してたはずだ!」

ということは、昨日の宴後又は宴の最中に誰かが食べたってこと?

『そんなことするのは…』
「あァ、一人しかいねェよい」

自身はなんのことか分からないという表情で自慢のテンガロンハットを被り“何かあったのか?”とエースが甲板に現れた。その瞬間、4番隊が一斉にエースを取り囲んだ。

「おい、エース!」
「どうした?サッチ…」
「お前、昨日の宴の時かもしくはその後ッ!!食糧庫に手ェ出しただろ」
「い、いや…しらねェ」
「「「嘘つくの下手かよ!!!」」」

その顔はタコのように唇を突き出して、とても隠せているわけがない。

「お前ーーーッ!!!あんなに食糧庫には手を出すなって言ってあっただろうがァァァァァ!!!」
「す、す、すまねェッ!」
/ 656ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp