【ONE PIECE】サキエルがほほ笑むのは...
第55章 歳を重ねて…
「ついでにエースも!」
「ついでじゃねェよ!!」
私とエースはみんながそれぞれ固まっているところに行き、お酒を飲んでいく。
『こんなにたくさんにお祝いされたのは初めてだね』
「あァ…家族ってあったけェな!!」
ニコッと笑うエース。こんな台詞が出るなんて思ってもみなかった。みんなでワイワイとお酒を飲んでいると、もう時間は過ぎているのにクーッと郵便かもめが降りてきた。手紙受け取るとすぐに飛んで行ってしまった。
『手紙?』
「またかよい?」
『…誰だろう…あ!!』
「誰だよい?…こらァ、あの」
「おい何してんだよ、アン!」
『エース、見て!』
その手紙にはあんまり綺麗とは言えないが、はっきりと読める字で
【To Ace and アン From. Luffy】
と書かれていた。
「あいつ…」
『開けてみようよ』
「あァ。」
手紙を開けるとそこには綺麗な石が2つと一枚の紙
【アンとエースへ!
誕生日おめでとう!あの戦争では色々あったけど、サボも生きてて、エースもアンも生きててくれた。ありがとう!!
俺は今、海賊王になるために全力でレイリーと修行中だ。後2年は会うことができねェけど、2年後、白ひげのおっさんの船にいく!俺の仲間を連れてな!サボもいてくれるといいんだけどな。次会うのは、2年後!! 俺は強くなるからな!!あと、大好きだ!!
ルフィより】
『フフッ、可愛い手紙。』
「石はプレゼントってか?」
『というか…』
「『白ひげのおっさん…』」
この文言にだけは苦笑いが出てしまった。サボにも見せてあげると、“その時は呼べよ…必ずくるからな”そう言って笑ってた。
まだまだ宴は続くみたいで、船長同士で話してたり、マルコに手を出して蹴りを入れられてたり、エースとサボは安定の2人の雰囲気だし、お祝いを言いにきた海王類たちが船の周りにたくさんいて、みんながお酒を吹き出したり、サッチがそれを食べさせようと必死になっていたり。
今まで20回の誕生日を忘れるくらいお祝いされて、こんなに幸せな事はない。
『お父さん、お母さん…私たち幸せだよ。産んでくれてありがとう』
誰も聞こえないくらい小さな声で、空へ呟くと優しい風が吹いた。
〔生まれてきてくれてありがとう…〕
「おーい、アン!!」
『今行く〜!!』