【ONE PIECE】サキエルがほほ笑むのは...
第55章 歳を重ねて…
やはりこのタイプの人は抱きつかれ慣れてるんだろう。びくともしない。
「元気だったか?」
『うん!!』
「アン、俺も!」
『ヤソさん! ルゥさんも!』
ギューと抱きつきに行く。あんなキスを体験した後じゃ抱きつくなんて可愛いもんだ。
「グララララッ、仲がいいようだなァ」
『親父様、シャンクスたちはあの戦争を止めに来てくれたんだよ。私も助けられたの』
「そうかァ…礼を言う。赤髪の小僧」
「構わない。無事で何より。アン!!俺に抱きつきにきてないぞ!!」
『邪な想いがある人には抱きつきません。』
「ねェよ!!ちょっと足がエロいなくらいしか思ってない!」
「「「あるじゃねェか!!」」」
ずっと手を広げて待っているかわいそうなシャンクスに誕生日だから特別にと思い、抱きついてあげた。
「おめでとう、アン」
『うん、ありがとう!!』
「もう離さねェからうちに嫁にこい!」
『い・や!』
いつまでも抱きついていると、ベリッと音が出そうな勢いで両側から剥がされた。
「シャンクス! 俺の妹に触ってんじゃねェ!」
「お、エースか! お前もうちに来い!」
「妹も弟も大変お世話になってます。アンの義兄のサボです。どうぞよろしく」
「お前らまだ兄弟いたのか。だっはっはっはっ!!」
『サボ、目が笑ってないよ。ニコッてしてニコッて。』
そういうとサボは確かに笑ったが、その後ろには黒いオーラが見えた。
「グララララ…どいつもこいつも俺の娘に手ェ出してんじゃねェ。俺はアンが連れてきたやつしか認めねェぞ!グララララッ!」
『ねえ、なんの話なの!恥ずかしいからやめようよ!//』
「グララララッ、宴の準備は出来てんのかァ?」
「おうよ!! バッチリだぜ! 親父!!」
「赤髪と革命軍の小僧もよくきた。今日は末っ子どものめでてェ日だ。ゆっくりしてけェ!!」
「宴、始めるよい!!」
そういうと、4番隊や1番隊の子たちがかなりの量の料理、酒を運んでくる。
「無礼講だァ!!始めるぞォォ!!」
「末っ子たちの生まれた日に!!」
「「「かんぱーーーい!!」」」
ガシャンガシャンと大きくジョッキのなる音が響き渡り、赤髪海賊団と白ひげ海賊団、私たちの兄弟での大きな誕生日の宴が始まった。
「おめでとう、アン」
『ありがとう、ベック!』