【ONE PIECE】サキエルがほほ笑むのは...
第55章 歳を重ねて…
「おい、お前ら何してんだよい。」
開いていた扉から覗き込んだのはマルコ。
『プレゼント整理だよ。たくさんもらえて幸せ!』
「よかったねい。でも、男はあれほど部屋に入れるなと言ってるだろい?」
『だから、ちょっと警戒して扉は開けたままにしておいた!』
「もっと警戒しろい!!」
コテンと頭を小突かれた。
「それより、来たよい。」
『ん?誰が?』
「そんなの決まってんだろい? 赤髪だよい」
マルコに連れたらて甲板に上がるともう掛け橋はかかっていた、親父様も甲板で待機していた。
「グララ、来たか、アン」
『うん!』
「どうせまた覇気飛ばしながら来るんだよい。」
『…来た。』
ビシビシと伝わってくる覇気。毎回毎回なんでこう威嚇をしてくるのか。
「相変わらずすげェ覇気。」
「油断したら意識持って行かれそうだな。」
「お、さすが参謀総長は立ってられるんだ!」
「まぁ…ドラゴンさんに慣らしてもらいましたから。」
『あ、そうか。ルフィが持ってるならお父さんも持ってるか!』
「かっこいいんだぜ?ドラゴンさん」
誇らしげにいうサボはとても嬉しそうで、“本当に尊敬してるんだなぁ”なんて思った。それに比べてやはりうちの隊員たちは少し修行が足りないんだろう、バタバタと気絶していくものが多い。
『うちも今度から覇王色の忍耐訓練しようよ、マルコ』
「誰が出すんだい、その覇王色」
『親父様は流石に船が潰れちゃいそう。』
「アンがやればいいんじゃない?」
「ってか、アンがあるならエースもあるだろ?」
『私は全然いいけど。エースは?』
「俺は…今まで使ったことねェな。覇気」
『え、ちょっと待って。覇気?』
「あぁ…俺は何にも出来ねェぞ?」
「嘘だろい」
「あのトゲトゲしてたルーキーくん、覇気なしだったの」
「流石の俺でも使えるぞ?」
「そうなのか!?」
新たな事実…エースは覇気が使えない。
「こりゃ、明日から訓練だない」
「俺も見聞色得意だから教えてやるよ」
「隊長なら持ってて当たり前だし、僕も教えてあげる」
「ん、頼む!」
「おい、俺を無視すんなよ!!」
『ごめんごめん、シャンクスいらっしゃい』
覇気はいつのまにか収まっており、赤髪海賊団がずらずらと上がってきていた。
『あ!』
走って思いっきり抱きついてやった。
『久しぶり、ベック!』