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【ONE PIECE】サキエルがほほ笑むのは...

第55章 歳を重ねて…


『おじいちゃん、毎回部屋がいっぱいになるくらいのプレゼント持ってくるから困ってたの』
「俺にもなんか送ってきてたときあったな…」
「あの英雄ガープも孫にはやっぱりデレデレなんだねェ」
「あァ、みたいだねい」
「グララララッ、ガープの野郎も人の子だったんだなァ」

特にこの1、2年はとても目まぐるしく過ぎていた。海軍をやめて、世界をみて回った。白ひげ海賊団の親父様の元に来た。シャンクスが遊びに来たこともあった。“嫁にこい”と何度も追いかけられた。ティーチが裏切って、エースが飛び出していって、捕まって処刑されることになった。みんなで必死に作戦を考えて、いろんなところに助けを求めて、家族と兄弟で救うことができた。エースが帰ってきた。モビーが新しくなった。みんなでまた航海をはじめた。ドレスローザに行って、ミホークやハンコックのところにも行った。ルフィも元気にしてた。そして、みんなが生まれたことを喜んでくれた。

ー俺、誕生日好きじゃねェ
ーどうして?
ー俺たちがこの世に生まれた日であると同時にお袋の命日でもあるからだ。生まれてきてよかったのか…その意味がわからねェうちは素直に喜べねェ。

この時は同意したけど…今思えばかなり捻くれてる。
確かにお母さんは私たちを産んで、その命を終えた。お母さんの命日でもある日にお祝いなんて…って思ったかもしれない。

でも、こんなにみんなが喜んでくれてる。私たちに生まれた意味を教えてくれた人たちが祝ってくれてる。

今は…もう嬉しくないなんてことはないよね。

エースを見ると、みんなから頭を下げて乱暴に撫でられていて、照れ臭そうに笑っていた。

お母さんとお父さんも祝ってくれてるよね。

「どうしたんだ?」
『え? いや、なんでもないよ!』
「そうか!アン!」
『なに?』
「誕生日って楽しいな!!」

その言葉だけでも…ここで生きた意味はあったみたい。

『そうだね!でも、まだまだこれからだよ!』
「そうだよい。今日はこのままお開きにするが、起きてもまだ誕生日だよい。」
「まだまだ祝ってやるよ!」
『楽しみ!!』

みんながにっこりと微笑んでくれる。エースも笑ってる。
それだけで十分なプレゼントだよ。

「そろそろ、終わるよーい。各自あとは好きにしろい!」
「「はーい」」
『じゃ、私はそろそろ寝るね。』
「おう!おやすみ!」
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