【ONE PIECE】サキエルがほほ笑むのは...
第55章 歳を重ねて…
その日はいつもより仕事が多く、マルコとエース、3人で執務室にずっと篭っていた。
「おい、マルコー…俺はいつまでここにいりゃいいんだよー。」
「そりゃ、それが終わるまでだよい。」
エースの席が特別に設けられて、その前には山積みになっている書類。
『なんでそんなになるまで貯め込んでたのか…』
「だってよー、めんどくせェじゃん?これ」
『いや、めんどくさくても隊長なんだからしっかりしてよ!』
「アンが冷てェー。」
腰に抱きついてくるエースを払い退けて、私は自分の仕事をした。
「そんなことしてるから終わらねェんだよい!」
「いや、だってよォー。こんな2週間以上も前のことなんて覚えてねェよ!!」
「そりゃ、やらなかった自分が悪いんだよい」
マルコも冷酷非常にエースを突き返す。
「腹減った〜、飯食いてェ〜」
「うるさいよい」
時間を確認するともうお昼は回っているようで、お腹が空くのも頷けた。そんなことを考えているとコンコンと扉がノックされて開いた。
「よっ! ちゃんとやってるか?」
「サッチ!!」
「頑張ってる3人に飯持ってきてやったぜ?」
扉を大きく開けると、4番隊の隊員たちかエース用の大きい皿にてんこ盛りのご飯、サッチが両手に私とマルコのご飯を持ってきてくれていた。
「ん、助かるよい」
「飯〜〜ッ!!」
『ありがとう。』
「いいってことよ!」
机の書類をまとめて別のところに置き場所を作ると、エースはキラキラした目でご飯を食べていた。
「『そろそろ…』」
そう2人で発したとき、ガシャンと音を立ててエースが料理の中に顔を埋めた。
『あーあー。』
「こいつのこの癖はどうにかなんねェもんかよい?」
『なってたら、この20年苦労はしてないでしょうけどね。』
黙々と食べていると、ムクッと起き上がり“寝てた”と言ってまた咀嚼を始めた。
『顔…いっぱいついてるよ。』
近くにあったタオルで顔を拭いてあげる。
「サンキュー」」
「自分でやれよい。エース」
「羨ましいからって僻むなよ!」
「ばか言ってんじゃねェよい」
ゴンと拳骨を喰らっていた。
『ご飯中に喧嘩しないでよ。』
「すまねェよい」
「俺悪いか?」
『うん。さ、早く食べて…仕事するよ。』
3人で世間話をしながら楽しく食事する。3分後にエースはまた料理に顔を沈めていた。