【ONE PIECE】サキエルがほほ笑むのは...
第54章 無防備
部屋に飛んで帰ると、イゾウとのことを思い出しさらに顔を赤くした。
『…もう親父様とエース以外は信用しない。』
みんなキスしたい病にでもかかったんだ。だから、こんなにキスばっかり…私
『ただの軽いじゃん…』
ベッドに沈みながら落ち込む。戻ってきたとき明るかった空はいつのまにか暗くなっており、食堂の方が騒がしくなっていた。時間を確認すると、夕食の時間だった。
『顔合わせづらい…』
よし、先にお風呂しよう!
自室に付いている湯船をためる。ハンコックのお風呂は広かったなぁなんて思ってた。
『〜♪〜♪〜♪〜』
やはり湯船にはゆっくり浸かるものだー。能力者はお湯だろうが水だろうが関係なく力が抜けると聞く。
『本当、不便…』
半身浴をしていると、急に大きく船が揺れて甲板のほうが騒がしくなった。
『んー?』
船はいつも通り航海をしていた。夕食食べているはずのみんなが甲板で気になり騒ぎ出したのか?…敵船?いや、警笛はなっていない。
お風呂から上がり、身体を拭いて服を着る。
『…何事?』
扉を開けると目の前には見知らぬ男が銀色に輝く剣を持ち、血の匂いを纏わさながら立っていた。
「ひひひッ!!こんなところにもいい女がいるじゃねぇか。」
『ってか誰?』
「俺ァ、ワイドっつうんだ。」
男というか見た目的には魚人…かな?
『で、なんでここにいるわけ?』
「そらァ、金目のもんを盗むためだ。」
ということは、さっきの揺れは魚人である彼が侵入してきた後で未だ甲板が騒がしいのは、まだ仲間がいるのかも。
「で、お前はどの隊長かの情婦か?いひひひ」
『はぁ…手配書の顔から確認してからきたら?水龍の舞』
「なッ!!!」
突如現れた水の龍に驚き、魚人は甲板まで流されて行った。
そのまま甲板に歩いて向かうと、水龍のせいで甲板を繋ぐ扉は吹っ飛ばされて壊れていた。
『誰のせい?』
やはり甲板には魚人が他にもあり、マルコやサッチ、イゾウ、エースと隊長たちに2人ずつ付いていた。
「くそッ!!船内にッ!!」
「ってあ? アン、ぼーっとしてねェで戦えよい!!」
「船内に1人…ってあれ??」
『そこに転がってますけど?』
船の塀に叩きつけられたであろう、さっきの男は伸びていた。
『…私、お風呂入ったあとなんだけど?』
「女が1人粋がってんじゃねぇよ!!」