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【ONE PIECE】サキエルがほほ笑むのは...

第54章 無防備


怒られるじゃすまなかったけど…レイリーさん。

『これじゃ、割りに合わない。ったく…』

ベッドに寝転んだとき、扉が開いてエースが入ってきた。

『どうしたの?』
「…んとに何にもしてねェのか?」
『…最後までってことならしてないよ。ってか、私にそう言うのを聞くのってどうかと思うんだけど。』
「…最後までは…っつうことはだ…他はなんかしたのか?」

エースはかなり怒っているんだろう。目を一切合わせようとしない。

「どうなんだよ」
『…キス…したよ。』
「ッあんの野郎ッ!!」
『いいって、怒ってるエースと一緒にいたくない。』

そういうと肩口から出ていた炎が静まっていった。

「だから…服、もっと着ろって言っただろ…馬鹿」

エースは倒れ込んでくる。ベッドに寝転んでいるのだ。流石に重い…。

『重い…エース…』
「無理やりとかじゃなくてよかった…」
『ってか、みんなが過保護すぎるのよ。私もいい年なんだから。ほら、もう直ぐでしょ?』
「あ、あァ…」

部屋に飾っているカレンダーに目をやると、今日12/30だ。

「はァ…お前、顔はいいんだから。気を付けろよな。」
『うーん…まぁ、サボみたいに可愛いキスじゃなくて驚いたくらい言っとこうかな。』
「はぁー?!」
『耳元でうるさい…』
「ちょっ、まて、それはどう言うことだ?」
『さぁ?』

ニッコリと笑うとエースが頭を抱えた。

「この悪女め…」
『失礼ね。ってか、エースはしたことあるんでしょう?』
「あ? 当たり前だろ?」
『何が当たり前なのかは知らないけど…私はそのことに関して怒らないのにエースが怒るのはなんか違うと思うんだけど。』
「お前は女なんだ。大事にしろよ」
『…大事にって…もういい年なんだけど。』
「好きな人とやりゃァいいだろ?」
『そんな人…いな、い』

パッと浮かんだその顔はしばらく考えないようにしてた、私の顔を赤く染めた。

「おまッ、まさか!!」
『いや、いないいない!! 大丈夫!!』
「そんなわけねぇだろ!? なんだ今のポッて!顔赤く染めやがって!!」
『いいから!! 掘り返さないで!!』

「おい、エース!!また入り込んでんのか!!」
「やべッ!!」
『しーらない。』
「頼む、あの技してくれよ!!」
『私をからかった罰だ。怒られてしまえ!!』
「悪かったって!!」

エースはこの後こってり絞られた。
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