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【ONE PIECE】サキエルがほほ笑むのは...

第54章 無防備


『きゃ、あッ!!』

そうも思った時にはすでに遅かった。

「あら…」
「やだ…」
「「「「きゃぁぁぁぁあ!!!!」」」」

ナースたちは跡を見て叫び出して、親父様から殺気が少しずつ漏れていた。

『ほら〜、だからマントしてたのに〜』

「親父ッ!!どうした!?!」
「親父ッ!!」

次々と入ってくる隊長たち。しかし、後ろは振り返らない。

「誰にそらァつけられたァ?アン」

にこりともしない親父様は本当に怒っているようだ。

「どうしたんだ?」

エースがものともしないで、私の身体を覗きにくると肩をがしっと掴んだ。

「ッおい!! どういうことだッ!!!」
『離して…』
「なんで、こんなもんついてんだよッ!!」
「誰にどういう状況でつけられたのかァ、言ってみろォ。事の次第によっちゃ、前半の海に戻らなきゃならねェ」
『からかわれただけ。最後まではしてない。』

「なんの話だよい?!」
「アンちゃん、こっち向いて!」
「アン!」

そう言われたので後ろを大人しく振り向くと…みんなから覇気が漏れる。

『…む、ただの跡よ』
「グララ…からかわれただァ?そらァ誰にだァ?」
『…絶対戦わないなら言う』
「そんなこと言ってる場合かよ!!こんなもんつけられやがって!」
『本当に遊びよ。からかうの好きな人だから。』
「グラララ…いいだろう、言ってみろォ」
『シルバーズ・レイリーよ。話を聞きに行ったところにいたのよ。』

(((あんの、クソジジイッ!!!)))

「グララララ、くたばってなかったかァ、あの野郎は…」
『そう、だから、からかわれたって言ってるでしょ?』
「俺の娘をからかうとはァ、笑えねェ話だァ。」
『みんな過保護すぎるのよ。キスマークなんてすぐに消える。』
「まァ、次会ったときゃァ、容赦しねェがなァ。」

親父様はなんとか戻り、ナースたちも少し怒っているものの機嫌は先ほどに比べたら幾分もマシだ。問題はこっちの兄ーズたちだろう。

『部屋戻るね…どいて。』
「親父ッ! 俺は許せねェ!!」
「俺もだよい!!」
「落ち着けェ、バカ息子どもォ。アンが望んでねェんだ。これ以上掘り返してやるなァ。それにあの野郎だァ…本当にからかっただけなんだろうよォ」

親父に駆け寄ったことで開いた場所から部屋へと戻る。マントをかけて、帽子をかける。
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