【ONE PIECE】サキエルがほほ笑むのは...
第53章 情報を求めて
「こりゃ、しばらく休憩だ。丁度いいから、ご飯にしよう。アンも来るといい。」
『は、はい…ルフィ? 行こう?』
わんわん喚くようになくルフィは泣きながらも、しっかりと私に抱きついており、そしてレイリーの後ろを歩いて行く。
『いつまで泣いてるのよ』
「そう言ってやるな…君らが心配でみんなに聞き回って…それでも情報がなくて気が気じゃない状態だったんだよ」
「おで、おで…ッヒグ、」
『ルフィ、大丈夫よ。エースもサボも私もみんな無事よ。』
「ッぞうなのか…よがった…」
少し落ち着き出したのか、お腹の音が聞こえた。
「はははッ、そら出来たぞ。」
レイリーはどうやら肉を焼いてくれたようでルフィは飛びついて行った。
「君も食べたらいい。まァ、ここはサバイバルなんでな。そう凝った料理が出せるわけじゃないが。」
そう言って小さく切られた肉をくれた。
『ありがとうございます。』
「なに、礼はさっき、頂いている。」
妖美に笑う姿は本当に実年齢を疑わせるものだった。
『ん、さっき何か渡しましたか?』
「そうか…君はまだなのか。それは悪いことをした。君を少し味見してしまった。」
そう言って首のところを指でゆっくりなぞる。
『ん…』
「そんな反応を他の男の前していたら喰われてしまうぞ?」
『え?』
「何を食うんだ?」
「いやいや、もう食べたのかね、ルフィ君」
「あァ! とりあえず腹は膨れた」
「なら、またさっきのように修行してきてくれるかい?私はアンくんと話してから向かうから。」
「おう!! またな!!俺たちは2年後にシャボンディに行く予定だ。そこに会えたらきてくれよ!」
『うん、行けたらね…新世界で待ってるよ』
「おう!!」
そして、ルフィは元気に走っていった。
「若いというのは素晴らしいな。白ひげやエース君たちはどうだ?」
『うん、問題ない。今は別の目的のために動いてる』
「そうか…詳しくは聞かないが…大体は検討が付いている。」
『…そう、なんだ』
「…それはそうと…さっきの話だが、帰ったら怒られてしまうと思うから先に謝っておくよ」
そういうとレイリーさんはまたにっこりと笑う。何が怒られる原因になるんだろうか。
『何が、怒られるんですか。』
「本当にわかってないのかい。』
距離を詰められると、さっきのことが頭に蘇る。
『あ、あの…』