【ONE PIECE】サキエルがほほ笑むのは...
第53章 情報を求めて
「アン起きて。」
『ん…んー』
「可愛い…このまま寝かしときましょう?」
「それも良いが…ルフィのところに行くのであろう?」
「そうね。」
「アン起きるのじゃ」
『…ん、ハンコック?』
「うッ!!可愛すぎる!!」
身体をグッと起こすと、周りにいる3人はすでに用意が整っていた。その様子に一気に意識を覚醒させた。
『ッごめん、寝過ごしたッ!!』
「かまわぬ、疲れておったじゃろう?」
「服は持ってきてる?」
「まだ時間はあるわ。」
『すぐ着替える!! この服どうしたら?』
「其方用に作らせたものじゃ。もらってくれるか?」
少し照れ恥ずかしそうに話すハンコックは本当に年上なんだろうか。
『うん、もらう!!船でも着る!!』
「よかった…。」
「「「はぁ〜〜〜!!」」」
バタンバタンと倒れて行く九蛇の戦士たち。今のハンコックの微笑みにやられたんだろう。とりあえず服を着替える。とりあえず持ってきていた黒のクロスホルスターのビキニにハンコックにもらったミニスカートを着る。
『うん。かわいい!!』
「アン様が自分に見惚れていらっしゃる!!」
「なんてお可愛らしいの!」
『?ハンコック…出来たから行こう?』
「よく似合っておるぞ!」
『ハンコックみたいな美人に言われると照れちゃうね//』
「「「はぁ〜〜〜〜〜!!!」」」
船まで歩いて行く途中にやはりバタバタと倒れて行く女たち。
『みんな、倒れてるけど大丈夫なの?』
「問題ない。いつものことじゃ」
船には大きな蛇が2匹…遊蛇という猛毒ヘビなんだそうだ。
『こんにちは。』
〔やぁ、女神…話すのは初めてだね〕
『わ、喋れるの?』
〔当たり前だろう? 私たちも一種の海王類だからね。〕
『ふーん…そうなんだ!』
〔あぁ…今日はよろしく。〕
『うん、よろしく』
そういうと、遊蛇の2匹は頭を下げて乗せてくれた。
「なッ!!」
「そんなッ!!」
『え?』
「今まで姉様以外を頭に乗せることなんてなかったのに。」
「其方はすごいのぅ…」
『優しいね、遊蛇は…さすがハンコックの仲間。』
「ふっ…そうか。では、留守を頼む」
「はい、お任せください!!」
“出航”という合図のもと、船は動き出した。ルスカイナ島へは30分ほどで着くとのことで、ルフィとレイリーさんに会える喜びを膨らまして行った。