【ONE PIECE】サキエルがほほ笑むのは...
第53章 情報を求めて
電伝虫をお湯につけないようにすぐそばに置いて、お風呂にゆっくり浸かる。
[ん?チャプチャプって音が入ってくるんだがよい。アンどこにいるんだい?]
『アマゾンリリーのハンコック専用湯殿。』
[んなァにィィ!!!ハンコックってあの女帝だよな!!あんな美貌と一緒に風呂入ってんだよ!!アンちゃんもいい感じに成長してたし!!あ、やべ想像だけでも鼻血が…]
『サッチ…気持ち悪い。そして、ハンコックは残念ながら一緒じゃない。』
[ッくそ!! だが、アンちゃんの風呂の音だけでもだいぶ満足!! 気持ちわるいよ、さすがに。 ありえねェな。]
周りにはハルタやイゾウもいるようでサッチは罵倒を食らっている。
『みんなも変わらず元気そうでよかったよ。』
[当たり前だろい? おい、アンッ!! 早く帰って来いよ!!!!]
『エース。』
[おまえがいねェとやっぱり静かでつまんねェ!!]
『そう。充分元気だと思うけど?』
[それより、こないだの島でよ、サッチが…あーあー!エース余計なこと言うんじゃねぇ!! お前ら全員うるさいよい!!]
ギャーギャーと騒ぎ出したので、電伝虫を少し離して落ち着くのを待った。
「アン?大丈夫?」
外から声がかかる。
『うん、大丈夫! もうすぐ上がるよー』
「そう、わかったわ!」
『と言うことで、また連絡するので…さようなら〜』
[ちょ…待てy ガチャン]
貸してくれたタオルで拭いて、持ってきていた服を着ようとした。
「あ、これ貸すわ。今日はこれ着て、みんなで寝ましょう?」
なんて、マリーが言うものだから、ハンコックたち女ヶ島独特の服を着て部屋に戻る。
『これ、下見えてる方が恥ずかしくない?』
「あら、可愛いから問題ないわよ?」
『そうかな〜?』
部屋に戻ると、少し仕事をしていたのであろうハンコックが顔を上げた。
「うむ、やはり似合っておる。このまま九蛇に置いておきたいくらいじゃ」
『それは困る〜』
「ふっ…冗談だ。寝るか」
そう言って大きなベットで4人で寝転ぶ。少し狭いけれど、それでもみんなの暖かさがあった。それはそれで楽しくて、少し話したりもして遅くなってしまったけれど、ゆっくり眠りについた。
「「「おやすみ…アン」」」
微睡む意識の中で優しい声が響いたのだった。