【ONE PIECE】サキエルがほほ笑むのは...
第53章 情報を求めて
『聞きたいことがあるの。ここは、クライガナ島であってる?』
「あ、あぁ。」
『ミホークはここにいる?』
「あ、あぁ…あいつに会いに来たのか?ほら、そこで…」
女の子が指差した方でドゴォンとなる音、上がる土煙。
『ありがとう…』
ゆっくりとその場所へ向かう。すると大きな壊れかけている城がありその前でミホークの姿と緑髪の子を見つけた。
『ん? あの子どこかで…』
「そんなもので世界一の剣士とは笑わせるなッ!!今日の訓練はここまでな!」
終わったのか、言葉を放ったミホークはこちらをみた。
「ようやく来たか、小娘」
『はーい…連絡なしでごめんね。少し話したいこともあったから…とそっちは…』
「ハァハァ…ッなんでここにルフィの姉貴が」
『あ、えっと…マリモくん?だったっけ?』
「ゾロだよッ!!馬鹿かてめぇ!!」
「こい、約束を果たしに来たのだろう?」
『じゃあね、ゾリくん!』
「覚える気ねぇな!!てめぇ!!」
ゾリくんを置いて、ミホークに案内され城内に入る。
『勝手に入っていいの?』
「うむ、問題ない。俺の城だ。」
外側はボロボロだが、中はそうでもないみたいで少し可愛らしい装飾がされていた。
『ミホークってそういう趣味なんだね。意外』
「馬鹿を言うな。アレは幽霊小娘の趣味だ」
『幽霊小娘…って一緒に住んでるの?なに年下と結婚でもしたの?』
「そんなわけなかろう、勝手に居座ってる娘だ。」
『そう。で、なんでお茶?』
「俺の暇つぶしに来たのだろう?茶くらい付き合え。話も聞いてやる。」
これまた可愛いティーカップにおしゃれな紅茶が入っている。
『ミホークはお酒かと思ってたけど…お茶も飲むのね。』
「フッ、お前の想像で物を話すな。で、用件は」
『元王下七武海のマーシャル・D・ティーチについて何か知っていることがあれば教えてほしい。』
ミホークは紅茶を飲む手を止めて、こちらをずっと見ている。
「なぜ、そいつを探す」
『落とし前をつけるため。』
「あの戦争で娘の願った通り、火拳は助かり、白ひげやその傘下も無事だったそれではダメなのか?」
『…あいつのしたことをみんなは許さないと言った。みんなの総意は私の総意だよ。』
「そうか…。つい先日、新世界のとある島から一件の交渉話が来た。最悪の世代、ジュエリー・ボニーと引き換えに軍艦を寄越せ…と。」