【ONE PIECE】サキエルがほほ笑むのは...
第52章 愛と情熱とオモチャの国
もちろん、エースはマルコに、サボはサッチにこってりと絞られていたので2人で“これ以上怒るとかわいそうだね”と意見が合い、そっと見守っていたのだった。最終的には2人が土下座をしているところを見て…
『似たもの同士だね、ハハハッ!』
「本当に…アハハッ!」
と笑ったのだった。
どうにか謝り倒した2人は冷静さを取り戻しており、マルコやサッチの怒りも収まっていた。
「ったくよい。手のかかる弟だよい」
「こんなんが総長で大丈夫か?」
「「すまねェ。」」
『おーい、マルコ、サッチ!』
「サボくんー!」
「なんだ出てきてたのか?」
「アンと…友達かい?」
『うん、コアラだよ!』
「そうかい…仲良くしてやってくれよい」
「はい!もちろんです!!それより、サボくんがお世話になりました!」
「なんだ、お嬢ちゃん、このガキンチョの彼女?」
「お前、いつの間に彼女作ったんだよ」
「「違います!!」」
2人で顔を赤くしながら否定するとそれは否定にならないんじゃないかと思ったが口には出さなかった。
「若いな〜」
「ってか、お前、彼女がいるのにアンちゃんに手出したのか?」
と再び鬼の形相になる2人を制した。
『もう…振り返さなくていいって。コアラとサボが付き合ってようが関係ないでしょ?』
「それもそうだねい」
「野暮ってやつだな」
「もう、アンちゃんまで〜!違うってば!」
クスクスと笑いながら言うとコアラはまた顔を赤くしていた。
『もう、コアラ可愛いんだから!』
「からかったの?もう〜!」
「こいつらこんなに可愛い子ぶってるけどよ。」
「中身はゴリラだぜ。あの拳骨…女が出せる技じゃねェ」
エースとサボが話している内容が小耳に入ってので二人でもう一発ずつ拳骨を入れておいた。
「馬鹿だよい」
「ほんと。口にしねェってことを覚えろよな」
『ったく!!』
「やだ、そろそろ行かないと!」
時計を確認したコアラは焦っている様子でサボを引きずっていった。
「またね〜!」
「また連絡するからな、2人とも〜!コアラ離せって」
2人はきっと船に帰るんだろうと思いながら手を振って見送った。
「サボってなにしてんだ?」
『え、いまさら!?』
「馬鹿だよい。」
「ほんと新聞読まないのな、お前」
みんなに馬鹿にされたのがわかったのか、エースは怒っていた。