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【ONE PIECE】サキエルがほほ笑むのは...

第52章 愛と情熱とオモチャの国


「やってくれたない…アン」
「へ、あれ?!なんでそこに!!」
「今までいなかったのに!?」
『おはよい』

マルコを横目に見ながらも作業に集中する。

「ったく、妹が気を使ってんじゃねぇよい!」

ポンと頭に手を置かれ、手に持っていたリストを取られる。

『あッ!!』
「ここからは俺がやるよい。」
『いいのに〜』
「ありがとない? スッキリした。」

マルコは笑みを見せると、やってきていた2番隊の方は回って行った。

『ッ〜〜!//』
「マルコかっこよすぎ。とか思ってる??」

後ろからかけられた声にぎくりと肩が震える。後ろを振り返るとニヤニヤとした笑みを浮かべているサッチ。

『思ってない!』
「俺…知ってるからね。アンちゃんの初恋の人」
『なッ!!』
「ふふーん…アンちゃんはあぁ言う奴がタイプなのね。」
『余計なお世話ッ!!』

回し蹴りを入れるとサッチはいとも簡単に吹っ飛んで海に落ちた。

「どーしたんだ?」
「いや、いきなり…なんかあーなった。」
「どうせサッチ隊長がなんかしたんだろ?」
「あー、よくあるからな。あの人」

エースはビシバシとマルコにチェックを入れられているようでまだまだ突破できそうにない。

『じゃ、終わったとこから各自自由だからねー!!』

だるっと言うと、だるっと返事が返ってきて、みんなは日の暮れた夜のドレスローザに繰り出して行った。サッチはびしょびしょになって反省したのか今日はやめとくわと言って部屋に戻って行った。

『夜って言っても12時には船に戻ってこないとダメなんだけど。』

これはドレスローザに上陸した時、オモチャや街の人々から聞いた。この国では12時にはオモチャはオモチャの家へ、人は自分の家へ帰り外に出てはならないらしい。
なぜか?と言うことに興味はないし、仮にも七武海…敵に回すと厄介なので船でも統一し、みんなは夜こちらに返ってくる。

「にしても変なルールだよなぁ」
『エース…終わったの?』
「おう!ようやくな! 明日は飯食いに行こうぜ!」
『そうだね!なにもなさそうだし!』

ドレスローザのご飯はとても美味しいと聞いた。珍しい海鮮もあったとエースが目をキラキラさせて話すもんだから、笑ってしまった。

「明日、楽しみだな!」
『うん!』

兄妹水入らずで出かけるのはいつぶりかな…と心躍らせた。
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