【ONE PIECE】サキエルがほほ笑むのは...
第52章 愛と情熱とオモチャの国
『え…』
「アンはいい香りするからな!」
ニカッと笑ってるけど、さすがに引いたわ。
「そ、そうかよい」
「ありえねぇ鼻」
「女を匂いで判断って。」
兄弟たちにもドン引きされていたのはきっと気付いてないだろう。
『ほらー、いつまで固まってるのー!!早く運んで!!』
パンパンと手を鳴らしながらいうと、みんなはハッとしたように動き出した。
「おい、アン」
『なに?デュース』
「お前、ハッチの前に立つのやめたほうがいいぞ?」
『何で?』
「みんなの顔見て見ろよ」
『え?』
登ってくる人たちはこちらを見て顔を赤くして目線を外す。
「ん?なんだ?」
エースが気になったのかハッチから上がってくると、あー!!と大きな声を上げた。そして勢いよく上がってきて、私を後ろに下げた。
「パ、パ、パンツッ!!」
『え?』
「下からだと全部見えてんだよ!!」
『なッ////』
「ずりぃ!!俺も下からくるからもっかい立ってくれ。アンちゃん!!」
「悪いな…//」
「悪気はないんだ//」
だからみんなの顔が赤かったのか…。
『ま、見られて減るもんじゃないか。』
「おい! 気にしろよ!」
『だって、恥ずかしいって言ってももう見えちゃったもんは変わらないでしょ?』
「あら、そうね。その潔さはいいと思うわよ、アンちゃん」
「そうよ、下着なんていつも見えてるものよ!」
確かに言われてみれば…普段から水着でうろついているわけだ。
『じゃあ、いいじゃん』
「よくねぇ!!!」
「グララララッ!! 肝っ玉がさらに座ったなァ!!」
「何色だった?」
「可愛いピンクでした。」
「ほぉー。」
「俺、女買わなくてもいけそう」
「俺も」
「今、見て想像した奴は明日表に出ろい…鍛え直してやるよい」
「サッチもだぜ、俺も愛銃がうずうずするよ」
「僕の剣も受けてほしいなーなんて」
にっこりと笑う3人にはとても黒いオーラが流れていた。
『「ん?」』
「ま、お前らはいいってことだよ。」
デュースにさらっとフォローされた。その翌日の早朝から甲板では三隊長による鍛え直してが行われており、悲鳴が多々上がっていた。そうして、皆が口を揃えて言うのだった。
「なんか、記憶が所々ない.…」
そして私は、スカート類の禁止令が何故か出されたので猛反対していた。