第50章 仕事は迅速かつ丁寧に

「おいッ！！で、結局誰なんだよ！アンちゃんの初恋の人！」
『初恋じゃないー！！』
「おう、お前らもよく知ってるやつだぜ？俺も今思い出したから本人にも言ってねェしな！」
「誰？」
「早く言えよい」
「赤髪のシャンクスだ！ニシシ！！」

パキンとみんなが固まっていた。

『あー！！エース！！』
「思い知れ、俺の恥ずかしさ！！」
『ずるい！！マキノさんはみんな顔も知らないのに！！私のは誰でも知ってる人じゃん！！しかも初恋の人じゃない！！』
「嘘つけ！！ガキのくせにポーッと見つめてたじゃねェか！！」
『エースだってマキノさんに悪態ついてたのってもしかして照れ隠し！？』
「はァ！？ふざけんじゃねェ！！」




「おい、ちょっと赤髪に戦争でも売りにいくか」
「それは俺も思ったよい。」
「早速親父に言いに行かねェとな」
「とんでもねェ事してくれてんじゃねェか…」
「「「「赤髪ｨィィ！！！」」」」

「え、なんだ？」
『なんで、燃えてんの？ってか怒ってんの？』
「さァ？」

その頃赤髪のシャンクスは間違いなく盛大にくしゃみしているだろう。



『ってことがあってね…親父様』
「グララララッ、お前はモテモテだなァ」
『まぁ、私が恋と自覚してことないからあれは断じて初恋じゃない』
「あら、この船にもいないの？キュンとした人とか気になる人とか一言言われてモヤッとした人とか…」
「グララララ…そりゃァ気になるなァ」
『え…うーん…』

確か…なんかあの時に…モヤッと…

『…あった…なんかモヤッとした時…』
「あらー！！」
「聞きたいわぁ！」
『いや、でも…なんか妹って言われてモヤッとしたから…違うかも』
「フフフッ、妹扱いされるのが嫌だったのね。ふーん」
「なんだァ、アンの初恋は俺の息子かァ？グララッ！！こりゃァめでてェな！！」
『違ッ！もう、親父様ッ！！//』

好きとかじゃないはず…たぶん。

「親父ーちょっといいかよい」
『ッ！！////わ、私部屋戻る！！』
「また来てねェ！」
「なんだよい、アン、顔赤くなかったかい？」
「フフフッ、な・い・しょ！」
「グララララッ！罪作りな野郎だなァ！！」

この後しばらくまともに顔を見れなくなり果てしなく困ったのは言うまでもない。

親父様たちのせいだー！！

しかし考えないようにすればいつも通りに戻っていた。