• テキストサイズ

【ONE PIECE】サキエルがほほ笑むのは...

第4章 時は流れていく


天竜人護送(つまりサボが撃たれた事件)があり、青キジさんに私の能力を話してから、結構月日が経っていた。

『青キジさん、これ、急ぎでと元帥から預かってきました。なのでそろそろ仕事してください…』
「アンちゃんさァ~、もうちっと息抜きできないの~」
『これが仕事ですので…プライベートでは十分休んでいますので…』
「そっ…じゃ、ちゃっちゃと終わらせるか。」

重い腰を持ち上げて、デスクに座った青キジさんは書類を眺めて、すごく嫌そうな顔をしていた。


ここのところはあんまり驚かれることはなくなったが、最初こそ書類を持ってきた海兵がとてつもなく驚いていた。

「青キジ…さ…えっ…あ、あの」
「なによ~、言いたいことでもあるわけ~」
『私語はいいので進めてもらってもいいですか』
「相変わらず厳しいね~アンちゃんは」

話に夢中になる青キジさんを叱責して書類を進めてもらう。

「いやァ…よくできたお子さんですね…」

この台詞も聞き飽きた。

「そうでしょう…でも君より階級が上なんだよね…大佐…」
「えっ…そんなわけないでしょう…」
「いやいや、嘘じゃないのよ、これが…ね、アン少将」
『青キジさん…』
「ま、まさか…最年少で将校入りをした…」
「そうそう…アン少将だよ…だからあんまり舐めた口聞かないでね…」

青キジさんはおそらく気づいていたんだろう。私が年上の人たちからよく思われていないことも…。

階級がそのとき以降、公になり嫌がらせは受けることは確かになくなった。

「ねェ~、アンちゃんさ~、そろそろ休憩入らない~」

机にうつぶせになりながら、こちらをチラチラ見て来るその視線は“疲れたから休憩したい、仕事したくない”と言っていた。

『はぁ…仕方ないから入りますけどちゃんと帰ってきてくださいね』
「はいはい~」

青キジさんはさっさと執務室から出て行った。

いやぁ…実はぶっちゃけた話なんだけど…!

『今日の分は終わってるんだよね…』

他の機関に出す書類を手に持ち、執務室を後にした。
/ 656ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp