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【ONE PIECE】サキエルがほほ笑むのは...

第3章 2年を経て...


サボの心配はする必要はなくなったから、とりあえずダダンのところに顔を出そうかな。サボのことも無闇矢鱈に言い回って、天竜人の耳にでも入れば殺されてしまうかもしれない…。

『口外しない…』

それがサボのためだ。

「おい…なんで海軍がこんなところにいやがんだッ!!」
「「「「お頭ッ!!」」」」
「銃を持ってきな、返り討ちにしてやんよッ!!」
「なんでこんな日に!!」
「めそめそすんじゃないよッ!!それより今はこのちび海軍をなんとかするんだよッ!」
「「「「おぉぉぉッ!!!!」」」」

ダダンたちは私の顔をどうやら覚えてないのかただの海軍と間違えているようだ。剣や銃弾が一斉に飛んでくる。だが、忘れてはいけない。私は自然系(ロギア)の能力者なのだ。全ての攻撃は貫通して後ろの木々に刺さる。

「悪魔の実の能力者ッ…!!!」
「くそッ…ルフィと同じか!!」
「いや…待ちなお前たち!こいつは驚いたッ!!立派に海軍にやってんのかい……アンッ!!」
『覚えていてくれてうれしいよ…ダダン』
「「「「え、えぇぇぇぇぇぇぇ!!」」」」

山中に響き渡る雄叫びは歓迎のものへ変わっていった。

「よく生きてたなッ!!」
「俺は信じてたぜ」
「あんたたちうるさいよッ!!それよりも…」

ダダンは言葉を濁した。

『何かあったの?』
「…サボって覚えてるかい」
『もちろん、私の大切な家族だよ!!』
「……んだんだ」
『えっ? 何、よく聞こえなかった…』
「死んだんだ…さっき天竜人の銃に撃たれて海に…ッ」
『……ッ!』

もちろん彼が生きていることは私が知っている。しかし彼らにそれを言うことはできない…!反応ができなかった…。

「つらいと思う…あいつらも…ッ」
『エースとルフィはどこに…?』
「いつもの丘の上だよ…」
『そっか…みんなの顔が見れてよかった。エースたちのところに行ったら私は戻らないといけないから…』
「そうか…元気にやりな? あんた死ぬんじゃないよッ!あたしァ、子供を見送るなんざごめんだよッ!!」

ボロボロと涙を流すダダンにサボへの愛情を感じた。

『もちろんッ精一杯生きるよ』
「湿っぽいのは好きじゃないんだッ!とっとと行っちまいな!!」
『フフッ…変わらないな、ダダンは。エースたちのことはお願いね』
「うるさいよッ!!」

ダダンは皮肉を言っていたが目は優しかった。
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