【ONE PIECE】サキエルがほほ笑むのは...
第2章 海の兵として生きる
「あァ…そんなにかしこまらなくていいからね...俺が~あァ~その…君の上司だ。」
ソファーからはみ出る手足…かなりの高身長。間延びしたしゃべり方…のっそりと体を持ち上げて、アイマスクを持ち上げていた。
『初めまして…青キジ大将』
「君、子供??」
『はい、歳は12です。』
「基準満たしてないじゃん。」
『祖父のおかげで入隊することができまして』
「祖父…え…誰だっけ?」
『モンキー・D・ガープ…と言えばお分かりになるでしょうか。』
「え、あ、あんた、あのおっs…中将の孫なの?」
『はい、そうですが。』
「あ、そうなの。ってか、ここに来るってことは階級持ってるんだよね。」
『はい、先日少将になりました。よろしくお願いします』
「え、少将??少佐の間違いじゃなく?」
『間違いを疑うなら調べていただいても結構です。』
「あ…あ~いいや。まァ、よろしくね、アンちゃん。じゃあ、手始めにそこお願いね」
指さされたところに積み上げらていたのは、幾重にも重なる紙の束…そこには赤いラインや黄色い付箋などがちらほらと見える。
「この間の子も、これ見て逃げたんだよね~。頑張ってね、小さな少将さん。」
青キジ大将は私の頭にポンポンと手を置くとあくびをしながら退室していった。
『ほんとに言ってるの…これ、ダダンのところよりひどいんだけど…』
そこに広がる光景は、書類の山だけでなく、ほこりやゴミが散らかっておりすごい汚い…!!
『まずは掃除か…』
掃除は昔から得意である。なぜなら、この能力があるから。久しく使っていなかったがコソッと修行をしていたので能力は衰えることなく使えていた。
『書類はぬらさないように…』
部屋からコソッと顔を出し、外からの侵入がないことを確認するとパタンと扉を閉めた。手をそっとかざす。
『ウォーターシャボン…』
手から小さな水の泡を作り出し、部屋にいっぱいにする。シャボンは全ての汚れを取り除きパチパチとはじけていった。
『よしッ!!』
部屋を見渡すとそこら中にあった汚れは消えており、新鮮な空気が流れていた。窓を開けて、次は書類の分別に手をかけた。