第16章 桐皇学園高校:ハーフタイム
今吉「そんなことか。いいって。それよか弓道か・・・袴姿もよう似合っとるし。すまん言うんやったら、後でその様子みせてくれ」
今吉はこれで帳消しと弓道の見学を提案した
梓弓『わかりました。じゃあ私はこちらのキャプテンと話しをしてきます』
梓弓は足早に弓道の練習へと戻って行った
バスケの練習試合が終了し、バスケ部は全員で弓道場に来ていた
矢を打つ梓弓は普段の何処かおっとりとした雰囲気はなく、とても凛々しく格好よかった
しかもうまい
弓道のことを全く知らないバスケ部員でさえ、梓弓の打った矢が他の部員とは違う音を出していることに気づくほど上手かった
その時突然、弓道場に《パンッ》と平手打ちの音が響いた
1人の女子部員が梓弓の頬を叩いたのだ
女子部員「なんで、あなたがここにいるの?先輩の怪我はあなたのせいじゃない。これ以上私の先輩に近づかないで!!」
男子部員が止めるが女子部員の怒りは止まらなかった
女子部員「もうこれ以上先輩を苦しめないで!!」
そう言うと持っていた弓で梓弓を打ちつけた
梓弓『っ!』
弓は運悪く梓弓のこめかみに当たり、こめかみは切れて血が流れ梓弓は気を失ってしまった
青峰は急いで梓弓の元に駆けつけると頭を動かさないようにそっと抱き上げ保健室へと運んだ
保健室で手当てしてもらったが、出血のわりに怪我は小さく縫う必要も無かった