第15章 桐皇学園高校戦:第2クォーター
【お菓子の魔法】・・・胃袋を掴もう
梓弓は図書館で青峰の宿題を手伝っていた
青峰は全科目、常に赤点ギリギリの点数しか取らないのだ
ある時、梓弓は青峰の行動を見ていて気がついたことがあった
青峰は実は物凄く頭がよく、多分学年でも10番に入れるほどだった
ただ、バスケが全ての青峰にとって勉強は《落第しなければいい》程度のものなのだ
現に授業中はほとんど寝ていて、たまに起きていると思えば後ろから梓弓にちょっかいを出すのだった
授業を受けなくても点数が取れるのなら邪魔をしないで欲しいと梓弓は思っていた
ただ、試験で赤点を免れても宿題の提出は期限内に守らなくてはならない、だがそんな面倒な作業を青峰が大人しくやるわけがない
そこで今吉の命令で梓弓は青峰の宿題を手伝っているのだった
梓弓『青峰くん、寝ないで!!』
梓弓の一括に青峰はだるそうに目を開けて梓弓の顔を見た
青峰「眠い・・・めんどくさい・・・」
図書館で勉強を始めてから何度も繰り返される同じセリフ
梓弓はため息をつくと眠る青峰の顔を肘をついて眺めていた
青峰(かっこいいな~)
梓弓は青峰に見とれていて近づいてきた人影に気がつかなかった
???「梓弓、はかどってる?」
さつきは図書館で勉強している他の生徒の邪魔にならないように、梓弓にそっと声をかけた