第14章 桐皇学園高校戦:第1クォーター
梓弓『ええ、少し雑音があります。青峰くんってキセキの世代のエースなんでしょ?そんな人のドリブルがおかしいわけありません。現にあの人のドリブル、すごく綺麗なメロディーですから』
梓弓が指差したのはもう1人のキセキの世代の黄瀬だった
梓弓はバスケットのことは全く知らないが、不思議な感覚を持っていて、その感覚を使って青峰の怪我を見抜いたのだった
梓弓『メロディーが狂ったまま無理をすれば、他の所に負担がかかってその部分のメロディーが狂います。そうしてメロディーを奏でなくなります。だから、今の内に手当てして』
今吉「理屈はようわからんが、要はこのお嬢ちゃん言わく《青峰が怪我をしていてすぐに手当てをしなければならない》ちゅうことやな?」
キャプテンの今吉はわかりやすく解釈すると梓弓に確認した
梓弓『はい、そうです。今なら湿布と休養だけで明日には良くなると思います』
言っていることを理解してくれた今吉にホッとすると、梓弓は潤んだ瞳で青峰を見上げた
今吉「よっしゃ青峰、お前今日は見学や」
青峰「キャプテン!!」
アッサリと梓弓の言うことを信用した今吉は、青峰をベンチに下げた
青峰が反抗しようとしたとき横から黄瀬が出てきた