第27章 洛山高校戦:第2クォーター
赤司「どこ行くんだ夢芽?それになんでそんな悲しそうな顔するんだ?」
赤司が慌てて夢芽の腕を掴むが夢芽は俯いたままで顔をあげなかった
夢芽『だって・・・気持ち悪いでしょ?・・・』
夢芽の瞳から涙が溢れ落ちていた
赤司「なんで気持ち悪いんだ?凄いじゃないか。それってキスじゃないと駄目なのか?」
興味深々で聞かれた夢芽は呆気に取られて赤司の顔を思わず凝視していた
今までこの力を使えばいつも気味悪がられていたから、怪我の部分には触れないよう注意していた
けど、大好きな赤司の怪我をみたら我慢出来なくて身体が動いていた
夢芽『ううん・・・右手でもできるけど・・・キスしたほうが治りが早いから・・・』
戸惑いながらも夢芽は自分の能力を赤司に全部話した
赤司「じゃあ、キスするのは俺だけだからな。そんなことで夢芽のこと嫌いになんてならないぞ?俺は。怪我しても治して貰えるんだぜ超ラッキーな彼女じゃないか」
夢芽『変な人・・・赤司くんの怪我は治してあげる。けど、この力のことは誰にも内緒ね。赤司くん、大好き・・・』
嬉しそうに微笑えまれ、夢芽もつられて笑ってしまった
夢芽が赤司の首に抱きつくと、急に抱きつかた赤司は真っ赤になり優しく夢芽を抱き締めた
赤司(ずっと、嫌な思いをしてきたんだ・・・本当に凄い力なのにな・・・)
幸せな2人を、夜空の三日月が嬉しそうに微笑んでいるようだった