第26章 洛山高校戦:第1クォーター
―――――夢芽 side―――――
夢芽(今日で諦めよう・・・メールももうしない・・・)
夢芽は新幹線の中で、ぼんやり外を眺めながら今日のことを思い出していた
急なお願いにも快く引き受け観光に連れて行ってくれた
《手を繋いで》ってお願いにも頷いてくれた
最初で最後のデートに目いっぱいおしゃれをした
期待はしていなかったけど、いつもメールをするのは夢芽からで、返信は来るけど赤司から来たことは一度もなかった
迷惑なんじゃ、と思ったときにはもうメールをしていた
《京都を案内して》と
最後に思い出にデートをしたくて・・・
久々にあった赤司は凄く格好よくて、ドキドキした心臓の音が聞こえそうなほど緊張していた
楽しくて時間が経つのが勿体なかったから、新幹線の改札口であんなことしてしまった・・・
思い出しても顔が赤くなるが、それも今日で終わりだった
「ありがとう・・・赤司くん」
夢芽はそう呟くと赤司のアドレスを携帯から消去したのだった
―――――side end―――――