第22章 桐皇学園高校戦:延長戦④
梓弓『だめ。大体、大輝がいけないのよ?試合の後で身体を冷やしちゃいけないのにこんな所で寝てしまうから。桜井君はわざわざ大輝の荷物持って来てくれて、ついでに風邪をひいたら大輝が心配するからって、私に上着を貸してくれたの。桜井君に意地悪したら許さないんだから』
立ちあがって青峰を見下ろすと、めっと青峰のおでこを優しくつついた
青峰「わかったよ・・・けど、もう他の男の物なんか着るなよ。寒ければ俺が温めてやるからさ」
青峰は梓弓の手を引いて膝の上に座らせると、後ろから抱き締めた
梓弓『///もう、大輝のエッチ。けど、あったかい』
青峰「なんなら、身体の中から暖めてやってもいいぞ?」
大好きなバリトンの声で囁かれ、梓弓の頬は真っ赤になっていた
青峰「(可愛い)いつか・・・な?」
青峰は頬にキスをすると嬉しそうに笑った
梓弓『はい、桜井君ありがとう。あったかかったわ』
桜井「洗濯してくれたんですか?ありがとうございま・・・す」
翌日、梓弓が洗濯した上着を桜井に渡すと、桜井の顔がみるみる強張っていった
不思議に思った梓弓が追った桜井の視線の先に、不機嫌な顔で桜井を睨む青峰の顔があった
梓弓『(もう、大輝ったら・・・)桜井君、もし大輝に何かされそうになったら言ってね』
鈴音は桜井にそう告げると大輝の元へと急いだ
桜井「もうされました・・・昨日部屋で散々プロレス技を・・・」
桜井は小さく呟きため息をつき教室へと戻って行った