第18章 桐皇学園高校戦:第4クォーター
梓弓『ありがとう・・・もう大丈夫だから、さつきちゃんの、所に帰ってあげて・・・』
梓弓は青峰の顔を見ず、俯いたままコートを受け取り羽織った
せっかく心配して、一生懸命探して助けたのに、多分すごく恐かったはずなのに抱きついても来ない梓弓に青峰はムッとしてしまった
青峰「何で俺がさつきの所になんて帰るんだよ!!」
自分がさつきとデートだと言ったことも忘れて青峰は怒鳴っていた
いきなり怒鳴られた梓弓はビクッと身体を震わすと我慢していた涙が頬を伝ってしまった
梓弓『だ、だって、青峰くんが言ったじゃない。《デートだ》って・・・』
青峰「そっか・・・ごめん・・・それ嘘だから。梓弓がキャプテンと楽しそうにしてたからつい」
青峰はごめんと言いながらポロポロと涙を流す梓弓を遠慮なく抱き寄せた
梓弓『///!!』
突然青峰に抱き締められた梓弓は硬直してしまった
青峰「俺、梓弓のことが好きなんだ。梓弓は?俺、梓弓の返事が聞きたい」
突然の告白に、梓弓の心臓はドキドキと興奮してしまった
いつもの青峰とは全く違う優しい声
大好きな少し低めのバリトンの声で告白された梓弓は、足の力抜け座り込みそうになってしまった