第18章 桐皇学園高校戦:第4クォーター
青峰が必死で梓弓を探していた頃、梓弓は多目的トイレの中で動けなくなっていた
目の前にはニヤニヤといやらしい笑みを浮かべた男が3人
梓弓は下着姿で、寒さと恐怖でガタガタと震えていた
梓弓(青峰くん、助けて・・・)
―――――30分前―――――
青峰の前から逃げ出した梓弓は近くの公園のベンチに座ってボーとしていて、近づいてきた大学生にも気がつかなかった
大学生達は梓弓を見つけるとヒソヒソと話し、急に持っていたジュースを梓弓の服にかけたのだ
梓弓『きゃあ!!』
大学生A「ごめん、ふざけててかかっちゃったね。あ~あ、びしょぬれだ」
大学生は謝る振りをして梓弓のそばに近寄った
大学生B「ちょうどここに、妹へのプレゼントと思って買った服があるから、お詫びにこれをあげるよ」
梓弓『大丈夫です、これくらい。家も近いですし』
梓弓は断わって帰ろうとしたが大学生たちに囲まれて逃げられなかった
大学生C「遠慮しなくていいよ。ほら、風邪をひくからさ」
善人の振りをした大学生たちは無理やり梓弓を多目的トイレの中に押し込んだ
3人の顔がニヤニヤしていた事に、梓弓は全く気が付いていない