第3章 アジト
三人掛けソファにリサとイザベルが座り、椅子にはリヴァイ、カウンターに腕を置いて持たれ掛けながら4人でお茶をする。
『リヴァイさん、私までご一緒して良かったんですか?』
用意してもらった白のティーカップ。豊かな香りがする紅茶をそっと口に近付ける。
これも地下街っぽくない品のある繊細な味がした。
『かまわない。イザベルが迷惑をかけた詫びだ』
『迷惑だなんて。。あ!私こそ助けて頂きありがとうございました!それと、紅茶美味しいです!』
テーブルにカップを置き深々とお辞儀をした。
『気にするな。紅茶は落ち着けるからいい』
フッと笑ったように見えてリサは少し心がざわついた。
確かにイザベルが言っていたように、結構優しいのかもしれない。リサはそんな風に思いながら紅茶をまた1口飲む。
『リヴァイ、芋が茹で上がったぞ』
『紅茶と芋か。。チッ、合わねぇ』
『仕方ないだろ。パンは落ちたらしいからな』
『俺は気にしねぇー!』
カブっとかぶりつき、あちー!とはふはふするイザベルにクスッと笑いが込み上げる。
同い年ぐらいだけど、妹のようなイザベル。
リサはこの二人に可愛がられてる気持ちが分かった。
『ほら、リサも食えよ。茹でたてだから気をつけろよ?』
『ありがとうございます』
芋を小皿に乗せて渡してくれるファーラン。ファーランも優しい笑顔を見せてくれる。
周りの気遣いが出来るし、お兄さんという感じ。
『(リヴァイさんは、、)』
『、、なんだ?』
『あ、いえ!お芋も美味しいです』
『そうか。なら、いい』
思わずリヴァイに見入ってしまっていたリサはサッと視線を逸らす。
無愛想だけど優しいのは分かった。
あと、綺麗好きってのも。
抱えられていた腰が思い出すように熱くなった。
『そ、そうだ!思い出した!イザベル、あの麻布の袋破れてたよね?洗面所にあった裁縫と借りていい?』
恥ずかしくなったリサは腰を両手で軽く叩きながら立ち上がった。