第15章 緑と赤
『おい、ローザ。俺はいつまでテメェの言いなりになっていれば気が済むんだ…。そろそろいい加減にしろよ…』
リヴァイは自室に戻りローザをベッドの上で組み引く。
悲しげな顔をしていたリサを思い出すと、今すぐにでも駆け寄って抱きしめて謝りたい。
『……そんな悲しそうにしないで?私がいるでしょ?』
『何度も言うが、テメェじゃ駄目だ。俺は…あいつじゃないと満たされねぇ。リサの声、笑った顔、照れた顔、少しクセがある髪、綺麗好きな性格…全てが…俺は…』
『あーーもう!今から私のこと抱こうとしてる男が他の女のこと言うとか無理!あの子も、私が彼女って思ってたじゃん。もういいからリヴァイ、早く抱いて!』
ローザはリヴァイの首に手を回し、キスをしようとすると手で口を押さえられる。
リヴァイはローザを押し戻すとベッドから降りて、乱れた服を戻し立ち上がった。
『テメェは俺に情報を言う気が最初からねぇんだろ。仕事依頼して勝手だが、自分で何とかする。ローザ、テメェはもう帰れ』
引き出しから数枚のお札を取り出しローザに押し渡す。ローザはちらっとお札を見ると胸の谷間に仕舞った。
『なんか、リヴァイ変わったね。抱いてくれてた日が懐かしいぐらい。いいわ、私の知ってることを教えるわ。まぁ、私も全部知ってるわけじゃないけどね』
ローザは自分が知っていることを全て話すことにした。もう、完全に自分には見向きしないとわかったから。
――――俺は何も知らなかった…のか?
――――違和感はずっとあった
『あの子は私のこと知らないだろうけど、私がいる娼館の向かいの娼館に入るの何度か見たことあるの』
――――まさかリサに限ってそれはない
――――だってあのリサだから
『だって、私の得意先があの子に取られたんだから!』
――――きっと何か理由があるはず
――――あいつの口から聞きたい
『あ!ちょっとリヴァイ!どこ行くのよ!』
リヴァイは立体機動装置を取り出すとアジトを飛び出た。