第2章 出会い
追ってが来ない事を確認すると、飛ぶスピードを落とすように兄貴と呼ばれた男は隣のファーランに指示をする。
『リサ~怖くないから目を開けていいぜ!もう彼奴等も来てないし、飛ぶスピードも兄貴が指示してくれたからさ!』
そっとリサは目を開けると高さはあったが怖さは感じられなかった。
腰辺りにしっかり抱えられた腕の安心感だろうか。
今から思えば、男の人にこんな近距離で近付くこともあまりなかったリサは赤面しつつ、
『えっとアニキさん?ありがとうございます』
『『ブファ!』』
イザベルと金髪の青年ファーランは二人同時に吹き出す。
『俺はファーラン!君、リヴァイ相手に面白いな!』
『俺が兄貴って呼んでるだけで名前じゃないから、ククッ』
『ファーランさんですね!あ、うん!そりゃ、そーよね!えっと、リヴァイさん!』
いきなり天然ぶっこみ、リサは更に顔を赤くする。
二人はずっとケタケタ笑っていた。
『...リヴァイだ。リサだったか?イザベルが迷惑かけたようだな』
横からホントごめんなー!とパチン!とイザベルが手を合わせる。
『あ、いえ!私が上を見てぼーっとしてたので。。』
大丈夫という意味を込めて親指と人差指で丸をつくり、イザベルに向けて微笑む。
『上か?』
『はい。いつか地下街から地上へ出たいなぁなんて。きっとここにいる人達は皆思う事でしょうね』
『地上か。...そうだな』
リヴァイは何かを思うように見上げた。
『あ、あの、リヴァイさんも、、』
『もーすぐアジトだからな!リサ招待するぜ!』
リサが言い終わる前にイザベルが先に見える建物に指を指した。