第12章 繋がり(●)
『まさか、リヴァイさんが来てくれるなんて思ってませんでした!お仕事は大丈夫なんですか?』
『あぁ、仕事のことは心配いらねぇ。少し時間が空いたからリサに会いにきた』
朝イチの掃除が終わるや否やリヴァイはファーランに仕事の指示をするとすぐにリサに会いにきた。
リサもてっきりイザベルが来てくれると思っていただけにイザベルの時以上に喜びは増す。
『リサ、今日は立体機動装置の訓練はなしだ。彼奴らが使ってるからな。たまには俺と外歩かねぇか?お前の安全は保証するから安心しろ』
リヴァイは懐に隠し持っているナイフをちらつかす。
『ぶ、物騒なお散歩ですね…』
苦笑いして言うとリヴァイは地下街だからな…とナイフをまた懐にしまう。
どうかナイフが活躍しませんようにとリサは心の中で願った。
暫く二人で歩き続けると明るい太陽の光が差し込む場所が目に入る。
リサが顔を上に向けると天井が抜け落ちたような大きな穴があった。近くを見ると落ちてきた岩や大きな巨石があったり足元は悪そうだが太陽の光を浴びるには絶好の場所である。
『わぁ〜太陽ってこんなに暖かいんですね。。』
『おい、乗るのは構わないが落ちるなよ』
大きめの岩に乗って両手を伸ばして全身で太陽の光を浴びる。子どもじゃないので大丈夫です!と、出されたリヴァイの手を握ると岩から飛び降りる。
二人はそのまま手を繋いだまま穴が空いている天井を見る。
『立体機動装置があれば簡単に出れそう。。でもまぁ、居住権がなければ意味ないですもんね』
『そうだな…。地上はこんなに目の前にあるのにおかしなものだ。手を伸ばせばすぐに届いて行けそうなのに、簡単にはいかないな』
リヴァイはリサに向かい合うと優しく髪の毛を撫でる。目線の少し下にあるリサの顔は太陽のせいか頬が少し赤らむ。
『リヴァイさん?』
『リサ、キスするぞ…。一応聞いたからな?』
リサが日陰になるように抱きしめるとリヴァイは優しくリサにキスをした。