第46章 金色の鍵
一方、その頃のリサは暗く狭い場所で小さくなっていた。
『エルヴィンさん・・・大丈夫かな・・・』
被らされたフードを深く被り、キュッとフードの端を摘む。リサが座り直すために少し腰を浮かすとコートに何か入っているのに気づく。
『何かな・・・・・・万年筆?あ、丁度いい鍵になりそう!』
内側ある両扉の取っ手にツッコミ、外側から開けれないようにした。
暫くすると、パキッとガラスが踏まれる音がする。
リサは憲兵団の兵士が来た・・・と息をするのを止めるぐらい静かに過ごす。
静かになったと思えば、今度はどこかの棚が開けられる音が響く。
エルヴィンであれば真っ先にここの扉を開けようとするはず。
『き、きっと憲兵の人達、私を探しているのよ。・・・どうか見つかりませんように・・・』
扉が開けられ、締められを繰り返している。
ミシッ・・・
『───!?』
僅かに動いたリサの動きで木製の底板が軋む音がした。それもそのはずで、元々衣装用なわけで人間が入る為のものではない。
大の大人が2人も入っていたなら床板も負担がかかっていたはず。
軋む音をさせてしまってからは、外側のいる靴音がリサのいるところに近づいてきた。
ガタガタガタ!!
扉が激しく揺れる。
『いやぁぁぁ!!』
リサは頭を抱えて叫ぶ。
『リサ!!落ち着け・・・俺だ!』
『・・・へ?リヴァイさん・・・?』
鍵の代わりに差していた万年筆を震えながら抜く。
すると、扉はすぐに観音開きに開き今までの暗さから目が慣れずリサは目を細めた。
リサを驚かさないよう、すぐに触れてこないあたりで、リサはそれだけでリヴァイがそこにいるのを理解する。
リヴァイは優しいのだ。
『・・・リヴァイさん!!』
『リサ。遅くなったな・・・』
両手を広げるとリヴァイも広げる。
顔は無愛想だが、声は優しい。
リサはリヴァイの胸へ飛び込んだ。