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Blue Star【進撃の巨人:R18】

第42章 存在の大きさ


『おいしい!このサンドイッチ!贅沢な野菜やチーズまで・・・。リヴァイさん、こんな贅沢させてもらっていいんですか?』

コッペパンの間にフレッシュな野菜とチーズが挟まれているサンドイッチを口いっぱいに頬張る。
いろいろと疲れていたリサはその手軽さに正直ありがたかった。

『気にせずまだあるからしっかり食え。爺さん・・・地上のパン程じゃねぇか、これもそこそこいけるだろ?』

『えぇ、老人の歯でも噛めますよ。地下でこの食事だと、お金もかかったでしょう。後ほどお渡し致します』

『・・・いらねぇ。地下街といえども、俺たちは他のやつ
らよりひもじい思いはしてない。食い物に関してもリサに不自由させていないつもりだ』

2人が食事をする前の雰囲気とは何かが違うような気がしてリサは首を傾げる。


『リサ、食べながらでも爺さんに話してもらってもいいか?』
『えぇ、それは大丈夫ですが・・・リヴァイさん、何かありましたか?』
『・・・何もねぇよ。爺さん、話の続きをしてくれ』
『・・・かしこまりました。クララ様が何故地下街にいたか・・・でしたね』

リサは頬張っていたパンをゴクンと飲み込んだ。












────母さん、リリーとお腹の子・・・リサがいなくなった。

────そう・・・この世の終わりみたいな顔をしてると思ったら、あの娘(こ)ここからいなくなったの。本当に後ろめたいことがあったのかしら?それに子どもの名前まで決めてたのね。それで?ディックは私を責めにきたの?

──そんなことしない。リリーは・・・母さんを責めないでほしいって。自分の身分が僕に相応しくないのは理解してるから・・・って、母さんがミッシェル家を大切にしてるのを知ってるから。リサは・・・僕に別の女性を勧めたけど・・・僕はリリーだけだ・・・リリー以外愛せない。リリーが・・・リサが・・・全てだ。彼女たちがいない僕の世界は・・・無で・・・もうどうでもいい。悪いけど、今の僕にミッシェル・クララを任せないでくれ。

────ディック・・・。そんなにまで、あの娘のことを・・・

────本当は今すぐにでも探しに行きたい。見つけて・・・抱きしめたい。だけど、僕はリリーがそれを望んでないのを知った。もう・・・ただ・・・僕は、生きるだけだ。
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