第5章 近付く距離(●)
暫く沈黙が続き、部屋には静かな空気が流れる。
握られた手はずっと熱を持ったまま。リサはそっとリヴァイの方を見るとリヴァイと目が合う。
『ようやくこっちを見たか…。リサ、顔赤すぎだ』
フッと笑うリヴァイに、リヴァイさんの方が笑顔が素敵と伝えたくなる。
『あの、リヴァイさん…いつまで手を繋いでいるのでしょう…?』
『あ?んなもん、俺が繋ぎたいから繋いでいる』
正直自分の手汗が気になっていたが、更にギュッと握るリヴァイに何も言えなくなる。
『リサ……また、してもいいか?』
『え…』
『いきなりするから泣くぐらいびっくりしたんだろ。だから、聞く。…してもいいか?』
リヴァイはそう聞いていながら顔をリサに近づける。吐息が掛かりそうな距離にリサは思わず息が止まりそうになった。
『嫌で泣いたわけじゃないですからね。…リヴァイさん、して…ください』
繋いでいた手は絡むように握り直され、リヴァイはリサの髪をそっと撫でると、触れるか触れないかの焦れったいキスをする。
『リ、リヴァイさん……』
『…少しからかっただけだ。リサが可愛すぎるからな』
リヴァイからの可愛いの言葉に胸がキュンとなる。
リサはまた髪を撫でられると目を瞑り、リヴァイはその小さな口に口付けた。
『あ…ふぁ…。ん…』
唇を舌で撫でられ、ちゅっと鼻にもキスを落とす。
片手は手を繋いだままで空いている手はリサの頬を包む。
『やっ…、こんなキス恥ずかしいで…す。。』
耳たぶを甘咬みをされると身体がビクッとなる。
『リサ、キスだけでそんな声が出るのか』
ククっと笑われリサは恥ずかしさで居たたまれなくなった。
リサの首筋にリヴァイは舌をそわす。
『やぁっ!…こ、こんなキス、おかしくな…る』
自分が思ってるより大きめの声が出て、リサは思わず手で口を押さえる。
リヴァイは口を押さえているリサの手にキス落とす。
リサは今にも足が砕けそうになっていた。
『リサ、ベッドに連れて行くぞ』
コクコクとリサは何度か小さく頷いた。