第36章 碧い目
『ご、ごめんなさいっ!!』
リサはぎゅっと目を瞑り思わず謝る。あんなにリヴァイに注意を受けていたのに軽率な行動をして、案の定襲われた。リヴァイが怒って当然。
『・・・・・・最後まで・・・・・・された・・・のか?』
怒り口調のままリヴァイは悔しそうにリサの顔を両手で挟み、グイッと顔を近づける。
『されて・・・ない。リヴァイさん・・・そんな顔しないで』
怒りの先の悲しさと悔しさが伝わり、リサもリヴァイの頬をスリっと撫でる。
『・・・ホントか?』
リサがゆっくり瞬きで頷くとリヴァイに抱きしめられる。バカヤロ・・・と力を込められ痛くなってもリサはそれも愛情のような気がした。
『危ないところを親切な方が助けてくださいました』
『そうか・・・。男か・・・?』
『はい』
だよな・・・と状況を考えるとリヴァイは複雑になるが、それでもリサが最後までされることなく済んだのは不幸中の幸い。
本来ならリサの素肌を見たであろう他所の男の目を潰したいところだが、せめての礼に目を残してやる・・・とリサの髪を撫でながら思った。
『それでですね、リヴァイさん・・・あの・・・』
『どうした?』
『その方にお礼をしようと思いまして・・・、地下街で探し物をしているそうで私も少し用事があり、お手伝いをする約束しました・・・』
リサは自分の反物も探すつもりでいる。
『・・・・・・やっぱ、目を潰してもいいか』
『は、はいぃ?!』
『いや、こっちの話だ。ったく、お前はどんどん厄介事に突っ込んでいくな・・・。くそっ・・・行かせたくねぇが・・・約束は守らねぇといけねぇ』
『リヴァイさん!ありがとうございます!』
予想外の反応にリサはパァっと笑顔になる。
『約束とはいえ、見知らぬ男の言いなりにさせるのは癪だな・・・』
『言いなりだなんて・・・』
『なら・・・俺の言うことも聞いてもらおうか』
リサの髪を撫でていた手は背中から腰へと移動する。
『今日は・・・リサが上だ・・・』