第3章 アジト
『あ、あれです!皆さん家族や信頼する仲間って感じで!』
嘘は言ってない。
ほんとに仲のいい3人。
数時間しか話をしていないが、それでも分かるぐらいだ。
『私、カップ片付けますね。リヴァイさんは座っててください』
『すまねぇ』
空になったカップを片付けようとするリヴァイからトレーをやんわりと引っ張り、カップを4つ分乗せた。
よく見るとリヴァイのカップだけ少しヒビが入っているのが目についた。
お気に入りなのかな。
そんな風に思いながらカップの淵を軽く指で擦りながら洗う。
『(あ、リヴァイさんの口が当たってた場所よね。。)』
なんて変態なこと考えてるんだろうと、真っ赤になりながら首を強く降る。
そんな事考えてるの知られて嫌われてしまうのは嫌!
リサは項垂れる。
『(ん?)』
、、、嫌われてしまうは嫌?
何でそう思うの。。
『フッ、リサは4人で話してる時もそうだが表情がころころ変わって飽きないやつだな』
『リ、リヴァイさん笑いました?』
心臓が一瞬でギュッとなる。
『あ?別にこんなの笑ったうちに入るか?』
確かに口角が少し上がっただけかもしれない。
無愛想な雰囲気が少し和らいだ表情になるだけで心臓が圧迫されるような気持ちになる。
『あ、すみません。さっきから私ちょっと馴れ馴れしいですよね』
『いや。リサがそう見えたならそれでいい。ずっと一人でいて、誰かと話をしてると楽しくなるもんだろ。いくらでも話せ』
リヴァイはどうぞと言わんばかりに足を組み直し、腕を組んでジッと見つめる。
確かに楽しい。分かってくれているのかと思うと口元がニヤけてくる。
何回目の心臓の圧迫なんだろうかと思いながら、洗い物が終わったリサはニヤけた口元を押さえながらリヴァイの向かい側に座る。
『どうした?聞いてやるから何でも話せ』
しかし、困ったことにいざ話すとなると変に意識をしてしまい会話が思いつかなくなる。
聞いてやると言ってくれてるのだしとリサは思い切って、
『あの!イザベルと逃げてるときに窃盗とか言われたり、りったいきどうそうち?とかリヴァイさん達は一体何をなさっている方達なんですか?』
目が合った瞬間リヴァイの眉間の皺が増えたのがリサには分かった。