第17章 夜伽/18歳くらいキルア/裏/夢主使用人
伸縮を繰り返すソレを押し付けられる。そのまま鍛えられた身体を預けられると、絶頂に力を失ったリネルは簡単にベッドに倒れ込んでしまった。
肩に顔を埋められ キルアの荒い呼吸を耳元で感じる。余韻に腰をゆるく振るキルアの柔らかい髪に指を絡め、それを優しく撫でた。
「キルアさま、…激し、すぎます…」
「…どっちがだよ。煽りやがって、コノヤロ」
「ッ、…!!…やぁ、も、貫かないで…っ」
「やだっつったら?」
「もお…ムリです…」
キルアは蠱惑的な笑みを見せてくる。
ほんの小さな抵抗をと、キルアの下でベッドに沈められたまま 下半身に力を入れ わざとキルアを締めてみせた。
◆
「あーあ 出た出た!今日も頑張った!!」
いつものことだが 行為後の余韻はほぼないに等しい。子供みたいにそんなことを言い 1度大きく息を吐いた後、キルアはリネルから身体を起こす。先程までの行為の疲労など微塵も感じさせぬほど 俊敏にベッドから降り、俄かに汗の滲む額を手の甲で拭いながら言った。
「シーツ替えといて」
「はい、かしこまりました」
「あ 風呂沸いてるよね?」
「はい、勿論です」
バスルームに足を進めるキルアがちらりと振り返る。その頃にはリネルも 先程まで忘れられていたナイトウェアを羽織り、ベッドの横に背筋を伸ばして立っている。
キルアはリネルに声をかけた。
「もういいぜ お疲れ」
「はい。おやすみなさいませ」
「またそのうち呼ぶかもしれねーけど、その時はよろしく」
「ええ 仰せであればいついかなる時も」
キルアが姿を消すまで深く頭を下げ、先の予定を考えた。
持ち込んだ避妊薬を忘れる前に飲んでおこうかと一瞬思うが、あとおおよそ二時間後にはこの家の次男の相手である。その後でもいいかもしれない。
シャワーの音を合図に 頭を上げると、すぐに使用人用の携帯電話で時間を確認した。
「…いつもより時間押しちゃったかも」
キルアの部屋の後始末、宿屋に戻り入浴と再度夜の化粧を済ませた後にはミルキの部屋のベッドメイクをしなければならない。然程時間に余裕もない。
余韻に浸っていられないのは何も主ばかりではない。そもそもこれは夜伽という立派な仕事、浸る必要なんかない。
そう思い直し、リネルはすぐに仕事の続きをはじめた。
fin