第57章 クリスマスカルテット/アダトリ/ほのぼの逆ハ/大学生パロ
【04:30】
どこかぎこちない雰囲気に耐え兼ねたリネルが「もお寝る!」と宣言し ベッドに潜ってから1時間程たった頃。上着のまま部屋に放置されていたクロロがもぞもぞと 重そうな頭を上げた。
「………、」
「ようやく起きたかい?」
「………、リネルは」
「寝てるよ」
クロロは上半身を起こすと 不快気に目元を細めたまま、ガシガシ頭をかく。そして大きく懺悔の溜息をついた。
「くそ 飲み過ぎた」
「いつもだろ キミは」
「そうじゃない。酔った勢いでなんて最悪極まりない…オレとしたことが」
「あれ 覚えてたんだ。記憶ないならライバル1人減ると思ったのに」
「なに?」
イルミの指摘にクロロは状況を理解する、溜息はさらに深いものへと変わった。
ヒソカはニヤッと笑いながら言った。
「まさか先陣いくのがクロロだとは思ってなかったけど[D:63729]」
「……不可抗力だ。というかお前等も言ったのか?やはりそういう目でリネルを見てたのか」
「本人だけが鈍すぎるよね」
今ではイルミ1人だけが酒を煽っている。イルミは片腕で頬杖をついた。
「リネルはどうするのかな」
「誰になっても恨みっこなし、にするかい[D:63727]?」
「そうはいくか。大人しく身を引けと言われてもオレは引く気はないぞ」
「しつこいオトコってやだね」
「なんだと?ならイルミお前は諦めつくのか」
「いや。てゆーか総合的に見ればリネルが選ぶのはオレじゃないの?」
「女の子目線で一番面白みがない男はイルミだと思うな。それに恋愛は常識やモラルじゃ決まらないよ」