• テキストサイズ

〈短編〉H×H

第57章 クリスマスカルテット/アダトリ/ほのぼの逆ハ/大学生パロ


リネルはその場を去ろうとするクロロの手元を見た。

「クロロもう行くの?全然食べてないじゃん うどん殆ど残ってる」

「二日酔いなんだ。また後で」

すぐさま携帯を耳に当て その場を去るクロロの後ろ姿を見ながら、リネルはぽつりと呟いた。

「クロロって忙しいよね」

「ああやって忙しい自分に酔ってるんじゃないの?」

「なるほど!それで二日酔いなのか」

「そうそう」

リネルは イルミを横目で見る。イルミは会話をしつつも箸を器用に動かしながら たんたんと食事を進めていた。

「でもイルミも忙しいよね バイト三昧」

「オレは空いた時間をあててるだけ。クロロみたいにあっちもこっちも手を出してるワケじゃないから別に忙しくはない」

「忙しそうに見えるけど」

「じゃあリネルが暇すぎなんじゃない?ヒソカとパーティーするくらいだし」

「だってクリスマスに1人は寂しいもん!」

盆の上に置いたままのリネルの携帯が鳴る。用件を確認すると、リネルは画面をイルミに見せた。

「…見て?クロロにLINEグループに招待された」

「今更?」

「イルミも招待されてるよ ついでにヒソカも。グループ名“Xmasカルテット”だって、カルテットってどんな意味だっけ?」

「四重奏」

「ふうん メンバーが四人だからかな?無駄にひねってるあたりクロロらしいね」

「そう?とりあえず承認不可」

「それくらいはしてあげなよ」

「クロロのLINE内容ってくだらない事ばっかりだし」

幾つか発信されてくる文字を流し見していると、いつの間にか食事を終えているイルミが さっと席を立った。

「ちなみにヒソカの所 何時から行くの?」

「え イルミもほんとに来るの?」

「どうせいつもみたいにオールで呑むんでしょ。気が向いたら」

「実は詳細は何も決まってないの。手が空いたら連絡してよ」

「了解」

「じゃあね バイト頑張ってねー!」
/ 346ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp