第31章 恋愛クリエイター/イルミ/日常会話
ヴヴヴ………
「あああぁ~もう!!また電話来た!!!」
ゾルディック家の広い客間。
そこにリネルの苛立つ声とリネルの携帯電話の音がうるさく響く。イルミは細長い足をスッと組み替えると、迷惑だと言いたげに目の前のリネルをじっと見据えた。
「あのさ、リネルが誰とどうなろうがオレに関係ないんだけど」
「そんな冷たい事言わないで!!ヒソカがもはやストーカーレベルなんだよ!」
「へぇ」
冷たく言い放つイルミに向かって、リネルは肩を落としながら愚痴を深めた。
「…ここまでしつこいとは思わなかった…」
「リネルって強化系だっけ?ヒソカの好みそうではあるし手に入れるまでは諦めないんじゃないの 知らないけど」
「ひぇっ…冗談じゃない!!!イルミお願い、なんとかして?」
「なら正式に依頼して。そしたらヒソカを殺してあげる」
「いや…さすがに、殺して欲しいってワケじゃ…」
はぁと大きな溜息をついて頭を沈めるリネルに、イルミが疑問を投げ掛ける。
「そもそもなんで嫌なの?ヒソカと付き合うの」
「なんでって……。ヒソカが嫌いなワケじゃないけどさ、私まだ18だよ?若くて可愛いし他にもっと私に釣り合う理想のいい男がいるかもしれないと思わない?」
「ふーん。選んでるんだ、自分にとってより好条件な男を」
「……悪い?」
リネルはムッと頬を膨らませる。